軽自動車は4月以降に軽自動車税が増税される。それと同時に、これまではなかったエコカー減税が4月以降に軽自動車にも適用されるようになる。そのため、軽自動車の購入は、対応の仕方にいろいろな判断が必要になる。

さらに軽自動車は3月の決算販売戦線が大荒れになるのが必至。それも含めて考える必要がある。

エコカー減税どう変わる?|自動車税2017

3月までの納車を狙うのが王道

まず軽自動車の増税だが、4月以降に買うと軽自動車税の年税額が7200円から1万800円に50%の大幅増税になる。軽自動車税は購入した年度の分は課税されないから、実際に納税するのは2016年5月の納税時になるが、3600円の負担増を減らしたいと思ったら、3月中に買うのが良い。

軽自動車税増税

軽自動車税で増税されたが、軽自動車にもエコカー減税が設けられた。電気自動車やプラグインハイブリッド車、クリーンディーゼル車などは75%の減税になるので、2700円の負担、アルトのように2020年燃費基準+20%を達成しているクルマなら50%の減税だから5400円負担、2020年度燃費基準を達しているクルマなら25%の減税で8100円の負担ですむ。

軽自動車に2015年4月1日以降導入されるエコカー減税

ただし、このエコカー減税が適用されるのは1年だけでしかない。その後は毎年1万800円を払うことになる。10年乗るとしたら3万6000円の負担増になる計算だ。なので、やはりこの類の軽自動車でも、3月中に買ったほうが良いということになる。

しかも、今年の3月に限っては、3月中に買ったほうが良いという事情がさらに加わる。スズキとダイハツの販売合戦が激化し、通常でも値引きが拡大する3月決算商戦で一段と大きな値引き合戦が期待できるからだ。

軽自動車のシェアは、スズキが34年連続で首位を占めた後、ダイハツが逆転して8年間首位を占めてきた。2014年にはスズキが大逆転して2000台ほどの差で再び首位に立った。そのために12月には、激しい販売合戦を繰り広げ、スズキやダイハツも大量の新古車も発生させている。

スズキとダイハツの販売合戦の歴史

両社の販売合戦が3月も続くのは、2014年度のシェア争いが絡んでいるからだ。年度で見ると、2014年12月の段階で3万台近くあった両社の差が、1~2月の追い上げで9000台以下にまで縮まった。ダイハツとしてはこの勢いで年度首位を取りたいところだし、スズキとしては、年度でも首位に立って名実ともに首位の座を確保したいと考えている。

 

このため、3月には大幅な値引き合戦が繰り広げられるのは確実で、3月中に登録できるタイミングで買えば、相当に安く買える可能性が高いのだ。

まにあわないなら、4月以降は新古車を狙え!

また、もうひとつの考え方として、2015年度の4月になってから、3月の販売合戦の中で発生した新古車を狙うのもひとつの方法だ。今年の3月は前述したような販売合戦に勝つため、ディーラーが自社名義でナンバーを付ける新古車が大量に発生するのは確実。4月以降に出回ってくる新古車を買うのも安く買う方法になる。

登録済み未使用車などという名前で販売される新古車は、車両価格自体が新車に比べてグンと安くなっているほか、軽自動車税は増税前の7200円が適用されるし、自動車取得税は新車を買うのに比べて6割以下になるなどのメリットもある。3月中にナンバーを付けているので、車検期間が1~2カ月ほど短くなるが、それを考慮に入れてもかなり安い買い物ができる。

3月の時点では、昨年12月に発生した新古車がまだまだ大量に流通しているので、それを狙う手もある。新古車については次の項で詳しく紹介しよう。

自動車評論家 松下 宏

自動車評論家松下 宏(まつした ひろし)中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外してでも自らの信念を貫き通す熱いハートをもつ。