クルマでしか行けないVol.27 南房総で味わうオムレツハヤシ てぬぐい茶屋
寒い時には、体が温まる一品を食しながら少しでも寒さを忘れたい! ということで、探してみると筆者の気分にピッタリな1軒が見つかりました。千葉の南房総にある「てぬぐい茶屋」さんです。
ここで食べられるオムレツハヤシが絶品とのこと。そしてその絶品を味わうことのできる建物は150年の歴史を持つ古民家。

オムレツハヤシと古民家というあまり耳にしない組み合わせに心を鷲掴みにされ早速クルマを走らせました。

東関東自動車道から京葉道路を抜け館山自動車道へ。市原ICを降りて国道297号線を勝浦方面に向かって走ること約50分。
この道は昨年8月に訪れた道の駅「たけゆらの里おおたき」へと向かう道と同じ。

クルマ1台がやっと通れる農道をゆっくりと進むと、瓦の屋根にレンガの外壁といった建物が突然姿を現します。周囲には天使のオブジェが並べられ、童話の世界へ迷い込んだような錯覚に陥ります。ここかな??と一瞬迷いますが、ナビが示す場所は正にこの場所。

この道の奥にお店があることを
知らなければ見過ごしてしまいます。
迷路のような通路を抜けると、お店の入口へと続く中庭へと出ます。ここでもいくつものオブジェが並び美術館といっても納得できる雰囲気。


山の中にひっそりとたたずむ様子は
まるで童話です。
中庭を抜けると150年前にタイムスリップ。
しかし、店内へ足を踏み入れるとその雰囲気も一転。洋から和へと一気に、ムードが変わります。

高い天井に太い梁。150年という月日を感じさせる鴨居にこの時期だけ飾られているひな人形。そして、畳の上に置かれたアンティーク家具に趣を感じます。
初めてなのにどこか懐かしい、そんな雰囲気の中で注文したのはもちろんオムレツハヤシ。

古いものをしっかりと残し、
それが似合う空間を作っているとのこと。
天井の高さはかやぶき屋根の名残から。
毎年この時期になると雛人形が
出迎えてくれるそうです。
待つこと10分。たっぷりのデミグラスソースを纏ったオムレツハヤシの登場。
甘酸っぱい香りが漂います。見た目と匂いを十分に味わい、待ちに待った実食。

最初の一口で感じることのできた食感は「ふんわり、シャキシャキ。そしてもっちり」。厚い玉子焼きのふんわりとした食感の後に、トッピングのじゃがいものフライがシャキシャキと自己主張。そして最後に、オムレツの中に隠れていたごはんのもっちり感が口の中に広がります。それらがデミグラスソースの甘さと絡まることで絶妙な味わいに。気が付けばあっという間に完食。

デミグラスソースには酸味がなく
すんなりと喉を通ります。
火のついた食欲がまだまだ収まらない筆者は、地元の野菜をたっぷり使ったAセットをさらに注文。するとこれもまた絶品でした。自家製のみそでホイル焼きにされたしめじ、ネギ、ナスからは野菜のおいしさを味わうことができ、ミルクベースに魚介類を煮込んだスープはまるでスイーツのような甘み。

こちらもすんなりと完食。心と体を癒すひと時を十分に満喫することができました。


野菜のホイル焼きとクリームコロッケ。
これがすべてAセットとして提供されています。
「この街をたくさんに知ってもらいたい。おいしい野菜や空気、心癒す景色があるこの町を1人でも多くの人に好きになってほしいですね。この店がそのきっかけとなればと思っています。そのためにはお客様に驚きと感動を与えるお店でなくてはいけないので、和の中に洋を織り交ぜながらお店づくりをしています」
と、オーナーの池田さんは聞かせてくれました。

笑顔で出迎えてくれた、
オーナーの池田さんと奥様の由美子さん。
大寒を迎え、身体の芯まで冷えるこの季節。
ぜひ南房総にお腹から暖まりにきてください!

<アクセス>
てぬぐい茶屋
住所:千葉県夷隅郡大多喜町石神1312-1
TEL : 0470-82-5057
OPEN:昼11:30~15:00
夜16:00~1(要予約)
定休日:なし(不定休)