![増税前の駆け込みクルマ購入術](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/d/drivinghigh/20220907/20220907204239.jpg)
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消費税が5%から8%になると、300万円のクルマなら15万円の税金が24万円にアップする。9万円も違うなら、ちょっとしたオプションも選べるし、旅行や食事など色々な使い道が選べる金額だ。近いうちにクルマを買う予定でいるのなら、増税前にクルマを買い替えてしまおうというのは当然の選択だ。
とくに、2013年は東京モーターショーが開催されるということもあり、2013年末から2014年初頭にかけて新型車ラッシュとなるのだから、物欲は高まる一方だ。
ただし! 重要なのは、この増税前の駆け込みクルマ購入で注意しなくてはならないのは、クルマの登録日だ。税金が5%でOKなのは、2014年3月31日までに登録されたクルマに限られるからだ。
登録日はディーラーで契約した日ではない。クルマの登録は煩雑なので、つまり、3月下旬ごろに、ノコノコクルマを買いにいても、もう消費税5%では買えません・・・、なんていうことがありえるのだ。
(登録日に関するレポートはコチラ:クルマと増税 傾向と対策その2 いつまでに買えば間に合うのか)
じゃぁ、2月末くらいに契約すればいいのね? と、いうのも間違いではないが、今年度は少々状況が違う。自動車メーカーも駆け込み需要を予想して、売れ筋を中心に在庫を多く確保する動きをみせているものの、今年後半から来年初頭に投入される新型車、輸入車を中心に、年内にも決めないと3月31日登録が間に合わないクルマがたくさんあるのだ。
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新型の国産車はすぐに買え! 登録が間に合わないクルマは、どんな車種なのかをレクチャーしよう。まず、国産車は11月以降に発売される新型車すべてだと思っていい。
自動車メーカーは、新型車を出すときに月販目標販売台数なんていうもの公表する。この数値は、これだけ生産することは問題なく可能という数値ともとれる。
しかし、新型車の場合、発売の1か月前くらいから、受注活動を開始するため、発売日には多くの受注を集め、発売1か月後の受注台数は月販目標台数の4~5倍程度は当たり前ということになる。
例えば、9月に発売されたホンダ フィットは、月販販売目標台数15,000台でデビューし、1か月後の総受注台数は、4倍以上の62,000台となった。単純に考えれば、問題なく生産できる台数が月販目標台数なので、15,000台で割ると約4か月分以上のバックオーダー(注文済みで未入荷となっているもの)を抱えた計算になる。
もちろん、発売前から生産していたり、デビュー当初は売れるので、それを多少見越した生産計画を立てていたりしてはいるものの、これだけ売れると、数か月待ちは当たり前の状態となる。
このパターンで逆算すると、11月に発売された新型車を12月に買いに行くと、すでにバックオーダーが4か月分以上。つまり、3月31日ギリギリ間に合うかどうかという計算ができる。
とくに、2014年初頭などに出てくる新型車の場合は、もはや発売後に買いに行っても間に合わない可能性が高い。今年は東京モーターショーがあり、多くの新型車が発売前から先行してお披露目する。そういったクルマは、東京モーターショーで確認したら、すぐにディーラーへ行き予約することをおすすめしたい。
また、一部車種では、CMやネット上で事前に発売告知されている車種もある。
こういった車種も早めにディーラーに行き、予約することが確実に5%の消費税で買うコツとなる。
新型車以外の車種については、一部の人気モデルを除き2014年になってから買いに行っても十分間に合うと思われる。ただ、なんにせよ駆け込み購入する人がどれだけいるのか分からないので、早め早めの行動が肝心だ。
まずは、ディーラーに電話して、目当ての車種が、現在どれくらいの納期がかかるのかチェックする必要がある。2か月以上納期がかかるといわれたなら、すぐに商談したほうがよいだろう。
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輸入車は年内契約で動くべき国産車は、国内で生産されるので、輸送上で時間がかかるというデメリットは無いが、輸入車は生産してから船に乗せ日本に到着するまで、早くても2か月かかると言われている。
この輸送時間が長いため、ほとんどの輸入車は、見込でグレードや仕様を決め在庫車として輸入する。ほぼ、受注生産に近い国産車とは大きな違いだ。そのため、もし自分が欲しいと思ったクルマのグレードや仕様が在庫車に無い場合、受注生産となり2か月以上という長い時間をかけて運ばれてくることになる。
そうなると、2014年に入ってからディーラーに行き、グレードと仕様を決めたら3か月待ちなんてこともあり、増税前に登録ができないなんて十分にあり得る話なのだ。
もちろん、逆に在庫があれば、すぐにでも登録できるので、まさに運任せになる。
増税前に間に合わせたいから在庫車。と、いう妥協したクルマ選びもあまりおすすめできないので、輸入車も早めに一度ディーラーに行き商談し、3月末登録が可能か調べる必要がある。
輸入車インポーター(ディーラーではない)の決算は、ほとんどが12月末となり、各社販売合戦を繰り広げるので、在庫車とニーズがマッチングし、12月登録できれば大幅な値引きも期待できるというオマケ付きだ。
ただし、すでに3月末登録すら怪しい輸入車が出始めている。主に今年に発売された新型車で、VWゴルフなどのCセグメント車だ。このクラスは今、国内で大人気。ゴルフは3か月で1万台受注し、ゴルフ史上最速の受注台数だという。
輸入車の場合、各国への割り当てがほぼ決まっているため、急に売れたからといって、国産車のようにすぐに増産するというわけにはいかないようで、これらのインポーターは、本国に対して日本向けの車両を増やすように要請している。
しかし、多くのバックオーダーを解消するほどには至っていないようだ。そのため、そういった人気の新型輸入車は、とにかく早くディーラーに行き、在庫状況を確認する必要がある。すでに、人気のグレードや仕様によっては、3月末登録が間に合わない状況も出ているという。
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