トヨタ 新型 SAI(サイ) エクステリ

プリウスの兄貴分的存在の上級ハイブリッドセダン

トヨタ 新型 SAI(サイ) エンブレム

 10月20日、トヨタは上級ハイブリッド専用車であるSAI(サイ)を発表した。このSAI(サイ)は、何かと話題のハイブリッドカー市場に登場した上級セダンで、プリウスと同じくハイブリッド専用車となる。開発のキーワードは「才」と「彩」。優れた環境性能や安全性を持つ「才能」と上質感をお洒落・シックに演出する「彩り」という意味があり、車名の由来にもなっている。
 トヨタ SAI(サイ)は、プリウスをベースにしているがボディはひとまわり大きい。そしてエンジンは2.4リッターを搭載、足まわりもリヤサスをマルチリンクに変更するなどの違いがある。ハイブリッドシステムはトヨタ自慢のTHS IIを採用。空力特性に優れたボディ形状によりCd値は0.27を実現し、高速燃費の向上にも貢献している。注目の10・15モード燃費は23.0km/Lとコンパクトカー並だ。
 このスペックから分かるとおり、SAI(サイ)のパワートレーンや足まわりは、すでに発売されているレクサス HS250hと共通。つまり兄弟車というわけだ。だがフロントマスクやリヤコンビランプのデザインは、まったく異なりトヨタブランド風のルックスが与えられている。さらに細かい部分でいうと、リヤドアガラスの形状も微妙に異なるものだという。

トヨタ 新型 SAI(サイ) フロントビュー
上級セダンらしい上質さが感じられるエクステリア。オーソドックスなデザインながら、未来的な雰囲気も演出されている。
トヨタ 新型 SAI(サイ) リヤビュー
前後のフェンダーも想像以上に立体的な造形だ。見た目だけではなく、空力的なこともしっかりと考えられたデザインだ。
トヨタ 新型 SAI(サイ) フロントマスク
SAI(サイ)のフロントマスクは、どことなくプリウスを思わせるもの。メッキのフロントグリルは存在感も十分だ。
トヨタ 新型 SAI(サイ) ヘッドランプ
ベースグレードのSはディスチャージ、上級モデルのG(写真)はLEDヘッドランプを装備し、消費電力の低減も図っている。
トヨタ 新型 SAI(サイ) リヤコンビランプ
クリアタイプのリヤコンビランプは、正方形に近いデザイン。兄弟車のレクサス HSとはまったく異なる形状となっている。
トヨタ 新型 SAI(サイ) フォグランプ
Sグレード以外はフォグランプが標準装備。見た目にもスポーティで精悍な印象をプラスしている。
トヨタ 新型 SAI(サイ) リヤビュー

高級セダンにふさわしい上質で快適なインテリア

トヨタ 新型 SAI(サイ) インテリア

 トヨタ SAI(サイ)のインテリアは、外観デザインと同じく、HSとはかなり異なる印象だ。メーターは大きなスピードメーターの中心にインフォメーションディスプレーが配置された見やすいもの。インパネのデザインも、どこかプリウスを思わせる造形だ。そしてレクサスではお馴染みになりつつあるリモートタッチが、トヨタ車として初めて採用されたのにも注目したい。ただ、ナビ地図の拡大や縮小、そしてスクロール用のシーソーボタンがあるなど、形状はやや異なるものとなっている。
 室内空間はプリウスのプラットホームを流用していることもあり、ボディサイズから想像するほどではないが、大人でも十分にくつろげる広さは確保されているので、それほど大きな不満は感じられない。だが質感は、やはり1クラス上のクルマといった雰囲気で、上質さを求めるならばSAI(サイ)の方が上だ。
 安全装備に関しても文句はない。S-VSC(横滑り防止装置)やサイド&カーテンエアバッグ、そしてニーエアバッグは全車に標準だ。また上級グレードにはプリクラッシュセーフティも標準(後方プリクラッシュセーフティはオプション)だし、電力消費の低減にも貢献するLEDヘッドランプなども装備している。

トヨタ 新型 SAI(サイ) インテリア
インテリアデザインはプリウスに通じるものがある。質感は1クラス上のクルマらしく、上質感は文句なしのレベルだ。
トヨタ 新型 SAI(サイ)  フロントシート
上級グレードのG系には本革シートがオプションで用意されている。座り心地も良く、長時間ドライブでも疲れにくい。
トヨタ 新型 SAI(サイ) リヤシート
足元や頭上の空間はしっかりと確保されている。大柄な男性でも特に不満のないスペースがあり、ゆったりとくつろげる。
トヨタ 新型 SAI(サイ) メーター
シンプルなデザインのメーターは、表示が大きく視認性にも優れている。燃料系などのデザインも斬新な印象だ。
トヨタ 新型 SAI(サイ) インフォメーションディスプレー
中央のインフォメーションディスプレーには、ハイブリッドシステムの状態や燃費などのエコドライブ情報が表示される。
トヨタ 新型 SAI(サイ) トランク
トランクはゴルフバッグが4つ入るだけのスペースが確保されている。トヨタのセダン系ハイブリッドでは最大の広さだ。
トヨタ 新型 SAI(サイ) シフトレバー
シフトレバーはプリウスのような小さいレバー式となっている。ハイブリッドらしい静かで滑らかな走りが味わえる。
トヨタ 新型 SAI(サイ) リモートタッチ
レクサスではお馴染みのリモートタッチをトヨタ車として初採用。ただしレバーのデザインなどは一部異なっている。
トヨタ 新型 SAI(サイ) 走行モード切替スイッチ
EVモードやエコモードなど、走行モードの切り替えスイッチはもちろんSAI(サイ) でも採用されている。
トヨタ 新型 SAI(サイ) インテリア

軽量ボディで実用燃費はHSを上回るか!?

トヨタ 新型 SAI(サイ) 2.4リッター直4エンジン

 SAI(サイ)のパワートレーンは、すでに書いたとおりレクサス HS250hと共通のもの。そのため走りに大きな違いはなさそうだ。だが車重が70kgも軽く、HSにはない16インチ仕様が基本となるので、実用燃費はSAI(サイ)の方が若干優れているだろう。
 乗り心地やハンドリングに関しても恐らく劇的な差はないだろうが、軽い車重のおかげで軽快感のあるハンドリングが味わえるかもしれない。そのあたりの詳細については、後日アップ予定の試乗記で詳しく紹介しよう。
 新型トヨタ SAI(サイ)の価格は「S」338.0万円〜「G ASパッケージ」426.0万円となっている。弟分のプリウスや兄弟車のレクサス HSと同じく人気モデルとなることは間違いないはずで、エコカー減税の恩恵を受けたいならば、早めにオーダーした方がいいだろう。

トヨタ 新型 SAI(サイ) 2.4リッター直4エンジン
エンジンは2.4リッターの直4を搭載する。これにモーターのアシストが加わるので、力強く燃費のいい走りを実現した。
トヨタ 新型 SAI(サイ) 18インチタイヤ&アルミホイール
G系は18インチ、S系は16インチのタイヤ&アルミホイールが標準装備。S系のグレードでもオプションで18インチが選べる。
トヨタ 新型 SAI(サイ) リヤスポイラー
ASパッケージにはトランクに小さなスポイラーが標準装備となる。見た目だけではなく、空力効果もきちんと考慮したもの。
トヨタ 新型 SAI(サイ) エクステリア
代表グレード
トヨタ SAI(サイ) S ASパッケージ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4615×1770×1495mm
車両重量[kg]
1570kg
総排気量[cc]
2362cc
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm]
150ps(110kw)/6400rpm
エンジン最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
19.1kg-m(187N・m)/4400rpm
モーター最高出力[ps(kw)]
143ps(105kw)
モーター最大トルク[kg-m(N・m)]
27.5kg-m(270N・m)
ミッション
電気式無段変速機
10・15モード燃焼[km/l]
23.0km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
385.0万円
発売日
2009/10/20
レポート
近藤暁史
写真
和田清志
トヨタ 新型 SAI(サイ) 新車見積もり
SAI(サイ)の新車見積もり
希望しない電話は一切なし
2日以内のスピード回答
諸費用を含めてカンタン・安心なお見積もり
新車見積もりはこちら

トヨタを代表するプレミアムハイブリッドセダン「SAI(サイ)」の話題はコチラもチェック!

【スクープ! 新型 トヨタ SAI(サイ)】発売直前!! 「トヨタ SAI(彩)」の画像や詳細情報入手! プリウスの兄貴分的ハイブリッドカーいよいよ登場

【新車情報】  written by CORISM編集部 (2009.09.15)

プリウスの兄貴分的存在の上級ハイブリッドセダン「SAI(サイ)」が、いよいよ11月にデビューする。新型ハイブリッドカー トヨタ サイ(彩)のスクープ情報を詳しく紹介する! >> 記事全文を読む