ライター紹介

221616 編集部

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相反するドライ性能と氷雪性能を両立

 ピレリジャパンは、新スタッドレスタイヤ『WINTER ICECONTROL(ウィンター・アイスコントロール)』を発表し、7月より発売を開始する。ただし当初は8サイズのみの設定で従来型「アイスストーム・キューブ」との併売。次シーズンにかけてサイズを拡大してゆく予定だ。
 近年、スタッドレスタイヤのドライ路面における性能が重視されている。地球温暖化の影響か降雪地域でも雪が少なくなっているとの話もあり、高速性能や耐磨耗性、低ノイズ化への対応など、ドライ路面に対する要望は多岐に渡る。またエコの観点からも、長寿命のニーズも高い。もちろんこれは、本来なら相反するところの氷雪路における優れた性能との両立が前提なのはいうまでもない。
 そういった様々なトータルバランスが求められるイマドキのスタッドレスタイヤ。これに対するピレリの回答が、今回発表された『ウィンター・アイスコントロール』だ。前モデル「アイスストーム・キューブ」同様に、日本市場をターゲットに開発された新スタッドレスタイヤだ。

特許パターンで性能を確保!

 ピレリの新スタッドレスタイヤ『ウィンター・アイスコントロール』は回転方向指定パターンを採用。「セミブロック型アローデザイン」で雪上のトラクションとブレーキ性能を向上。ショルダーと中央部3列のリブ部の異なるサイプ「等長&非等長サイプ」でドライと氷上性能の両立を図った。なおこれらのパターンについてはそれぞれ特許を取得している。
 また、より細かく薄いサイプの「スレンダーサイプ」採用により接地面を均一化。タイヤ全体の剛性もアップし、設置面積も増加した。新形状「ラウンドショルダー」の採用と併せ、グリップ力向上を実現。氷上・ドライ路それぞれの安全性を向上させた。このほかにもシリカ7採用の新コンパウントにより極低温時の性能やウェット性能もアップ。さらにはタイヤ製造時にゴムを混合させる際使用していた潤滑油(アロマティックオイル:健康を害する可能性があるという)の採用を止め、環境性能にも配慮を加えた。
 新スタッドレスタイヤ、「ピレリ ウィンター・アイスコントロール」。当初用意されるサイズは175/70R14 84Qから205/55R16 91Qまでの8タイプだ。