ジャガー XKコンバーチブル

モンスタージャガーに乗ってきました

ジャガー XKコンバーチブル 走り

 XKといえば、文句なしのフラッグシップで、さらにマイナーチェンジというか仕様変更で、大幅なパワーアップを果たして登場してきただけに、期待は大。いわゆる1000万円オーバーのゴヒャク馬力カーっていう、最近流行のジャンルだし。詳しくは松下氏の試乗レポートが別であるのでそちらを見てもらうとして、個人的に気になった部分を集中的に紹介します。

ジャガー XKコンバーチブル フロント
ジャガー XKコンバーチブル リヤ
ジャガー XK エンブレム
ジャガー XKコンバーチブル ルーフ開閉操作
ジャガー XKコンバーチブル ルーフ開閉操作
ジャガー XKコンバーチブル ルーフ開閉操作

なにはなくともプレミアム感満載のカッコいいデザイン

ジャガー XKコンバーチブル フロントビュー

 まず気に入ったところだけど、それはまずはなにはなくともやっぱりデザイン。最近のジャガーってダウンサイジングしているのに、伝統のジャガーデザインを継承しようとするあまり、箱庭みたいになっているのは常々に気になっていたんだけど、やはりボディが大きいと迫力の出具合も自然で、じつに似合う。
 内装もスエードがピラーにまで貼り込んであったりして、どこを取っても佇まいはプレミアム満開。最近、やたらとプレミアムという言葉を使うけど、本来こういうクルマにしか使っちゃいかんと思う。思えば、近所のバーのマスターが30歳ぐらい歳の違う嫁をもらってジャガーを足に使っていたけど、そんな感じ(どんな感じだ!?)。一度、ドンキホーテの駐車場で会ったけど……。それでも格好良かった。

ジャガー XKクーペ フロント
大きめのボディサイズのおかげで、押し出しの強さは文句なし! プレミアム感あふれるフォルムがとても印象的だ。
ジャガー XKクーペ リヤ
クーペもカブリオレもジャガーらしい美しいデザインだ。質感や存在感の高さは、まさにプレミアムカーにふさわしいもの。
ジャガー XKクーペ フロントマスク
ロングノーズのフロントマスクは、スポーツカーの定番ともいえるデザイン。メッシュのフロントグリルは、いかにもな雰囲気がある。
ジャガー XKカブリオレ リヤビュー
ボディサイドまで回り込んだリヤコンビランプは、質感も上々だ。リヤスポイラーはさりげない形状で、XKのフォルムにマッチしている。
ジャガー XKコンバーチブル 19インチホイール
標準車のXKと、XK Portfolioは前後異サイズの19インチタイヤ&アルミホイールが標準で、20インチ仕様もオプションで装着可能だ。
ジャガー XKRクーペ 20インチホイール
最上級グレードのXKRは、なんと20インチの大径タイヤを履いている。ブレーキも専用タイプで効き、ペダルタッチともに素晴らしい。
ジャガー XKクーペ 走り

レーシングカーのような迫力あるサウンドにしびれる!

ジャガー XKクーペ マフラー

 もうひとつ気に入ったのは、やっぱりエンジン。5リッターV8で、385馬力のNAと510馬力のスーパーチャージャーの2タイプが用意されていて、うま味はどっちも十分。普通NAがマイルドで、スーパーチャージャーが強烈パンチといったことが多いけど、両方ともパワーは低回転からモリモリ。
 スーパーチャージャーのほうが吹け上がりが早いのと天井知らずな感じではあるけど、どっちを選んでも不満はなかろう。普通の人なら、自分の能力超えちゃってます感をビリビリと感じられること請け合い。もちろん各電子デバイスで安全にビリビリを楽しめるので、ご安心を。
 でも、じつは気に入ったのはその音。一歩間違えば下品な感じがしてしまうほどの咆哮っぷりで、箱根の山々に響きわたる感じ。アクセル踏むとV8特有のドロドロっていう音が響いて、アクセルを戻すとバリバリ……、ってレーシングカーか!? ただ、アクセルを踏んでいるかどうかが、一発で外から音でわかってしまうだけに、常に気を抜けないというか、場面によっては恥ずかしいけど。この部分の男っぷりにしびれましたです。
 最後に唯一気になったのはパワステが妙に軽いこと。車速感応型というけど、全体的に軽くて、操舵感や路面からのインフォメーションもまったくなし。ある意味、ゲーム感覚でハンドルをさばけるんだけど、重いほうが走りの剛性感(あくまでも感ね)が高まるというのは昔から言われるスポーツカーの定番文法だけに、惜しいところ。重たくはなくていいんだけど、切り心地にもう少し腰があると、「操っている感」が増すと思う。

ジャガー XKコンバーチブル インテリア
インテリアもプレミアムという言葉がふさわしい上質さを備えている。本革や木目パネルも厳選された素材が使われている。
ジャガー XKコンバーチブル フロントシート
フロントシートはサイズも大きく、しっかりと体を包み込んでくれる。後席はかなり狭く、荷物置き場と割り切るべきだろう。
ジャガー XK センターコンソール
シフトは通常のレバー式ではなくダイヤル式で、パドルシフトも備えている。パーキングブレーキは、プレミアムカーらしく電動式だ。
ジャガー XKRクーペ 5リッターV8スーパーチャージャーエンジン
5リッターV8スーパーチャージャーエンジンは、圧倒的なパワーを発揮する。排気音もまるでレーシングカーのような豪快さだ。
ジャガー XKクーペ 走り
さまざまな電子デバイスのおかげで、驚くほどのパワーを安全に楽しむことができるのもうれしい限り。乗り心地も非常に快適だ。
ジャガー XKコンバーチブル 走り
ハンドルが妙に軽く、操舵感などが物足りないのが残念なポイントだ。もう少ししっかり感があれば、よりベストなのだが。
ジャガー XKコンバーチブル 走り
代表グレード
ジャガー XKR クーペ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4790×1915×1320mm
車両重量[kg]
1810kg
総排気量[cc]
4999cc(スーパーチャージャー)
最高出力[ps(kw)/rpm]
510ps(375kw)/6000〜6500rpm
最大トルク[N・m/rpm]
625N・m/2500〜5500rpm
ミッション
6速AT
10・15モード燃焼[km/l]
6.6km/l
定員[人]
4人
税込価格[万円]
1550.0万円
発売日
2009/4/14
レポート
近藤暁史
写真
和田清志
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