乗ってビックリ!もはやコンパクトカーは不要か!?
試乗するまで全く興味を持てなかったクルマながら、走り出すやビックリ! もはや何の不満もないのだ。室内は広くて質感も高く、エンジンだって十分なパワー持つ。乗り心地ときたらデキの悪いコンパクトカーより優れているほど。相当のクルマ好きでも納得してしまうだろう。
具体的に紹介したい。まずインテリア。最初に試乗したのは売れ筋になりそうな111万3千円の『L Limited』という安い方から2番目のグレードだったのだけれど、ほとんどフル装備。しかも軽自動車のクセに運転席のパワーシートまで付いている(リクライニングは手動)。
絶対的なスペースだって文句ない。普通車登録のコンパクトカーより若干運転席と助手席の間隔(専門的にはカップルディスタンスと呼ぶ)が少し近いくらいで、前後方向は余裕しゃくしゃく。身長183cmの成人男性が4人座っても窮屈さを感じさせないほど。さらに十分使えるラゲッジスペースまで残す。
走りの方も文句なし
走りも高く評価しておく。背の高いボディながら、重量増の要因となるスライドドアを採用せず通常のドアとした。結果、同じ装備内容を持つタントと比較して80kg軽く仕上がっている。タントの場合、ターボ無しエンジン搭載グレードは若干パワー的に物足りないが、ムーヴ コンテなら不満無し。
ATはベーシックグレードに4速AT。上級グレードを選ぶとCVTになるけれど、4速ATも”ほぼ”変速ショックを感じず。これだけ仕上がっていれば無理してCVTを選ぶこともなかろう。ちなみに実用燃費は数%CVT優勢とのこと。走行距離の多い人でなければ燃費面のデメリットも少ない。
驚くのが乗り心地である。フロントに乗り心地とハンドリングのバランスを高い次元で両立できるショーワ製のショックアブソーバーを採用(リアは日立製)。安っぽさを感じさせる従来の軽自動車と次元の違う乗り心地の質感を持つ。気になる方はぜひとも試乗してみて欲しい。
ターボエンジン搭載の『カスタムRS』にも試乗してみた。当然の如くパワーに余裕あって気持ちよく走ってくれる反面、価格がコンパクトカーより高くなってしまう。御予算に余裕のある人ならターボも悪くないだろうけれど、自分で買うなら迷うことなくターボ無しを選ぶ。
でも、スタイルだけは「う〜ん・・・」
唯一の「う〜ん」がエクステリア。いかんせんカッコ良くない。というかセンス良くないのだ。これでイタリアのコンパクトカーみたいなデザインなら、私のようなクルマ好きでもコンテを買ってしまいそう。もちろんコンテのデザインを好むなら躊躇わず購入することをすすめておく。