【特集：F1日本GP直前！】ライバルのハミルトンとマッサが富士・F1日本GPの抱負を語る！「ブリヂストン F1プレスミーティング」レポート

シリーズチャンプを目指すハミルトン、追うマッサ！

　いよいよ今週末の10月12日(日)、静岡県の富士スピードウェイでF1世界選手権 第16戦「日本グランプリ(GP)」が開催される。世界中を転戦するF1用タイヤの全てをまかなうブリヂストンは、開催目前の10月8日に都内で「ブリヂストン　F1プレスミーティング」を開いた。スペシャルゲストとして招かれたのは、F1パイロットの「ルイス・ハミルトン」、「ヘイキ・コバライネン」、そして「キミ・ライコネン」と「フェリペ・マッサ」。そう、現在F1 GPのタイトル争いを行っている「マクラーレン・メルセデス」と「フェラーリ」のドライバー4名だ。なんとも豪華で、しかもブリヂストンでなければ実現出来なかった顔合わせが一堂に揃い、富士での抱負を語った。

マクラーレン・メルセデスF1チームのヘイキ・コバライネン選手

クールな輝きがまぶしい！マクラーレン・メルセデスのF1マシン

現在ドライバーズポイント1位のルイス・ハミルトン選手

　現在ドライバーズポイント1位のルイス・ハミルトン選手は“コンニチハ”と日本語であいさつするなど、終始明るい表情。チームが良い雰囲気であることをうかがわせる。トウキョーでの鉄板焼きが楽しみだというルイスは「日本で戦うのは(カート時代を含め)3度目。厳しい戦いとなるだろうが優勝を狙う」と意気込みを話す。いっぽうマクラーレンの僚友であるヘイキ・コバライネン選手も「チーム一体となって頑張る」と語り、さらにルイスとともに今期コンストラクターズチャンピオンを目指すとした。
　いっぽう、追う立場となるフェラーリのフェリペ・マッサ選手は「（ハミルトン選手とは）数ポイント差であり、残りの戦いで追い上げたい」と熱い決意を語った。さらに昨年の豪雨の決勝を振り返りながら「今年は100%のパフォーマンスを出せるよう頑張る」と富士での戦いを決意する。方やディフェンディング・チャンピオンであるキミ・ライコネン選手も「今期は思い通りではなかったが、チャンスを生かして頑張る」とクールな表情で話していた。

ハミルトン選手を追うフェラーリのフェリペ・マッサ選手

イタリアンカラーの真紅がまぶしい！フェラーリF1マシン

ディフェンディング・チャンピオンであるキミ・ライコネン選手

ポイントは「100R」コーナーでのタイヤ遣いだ！

　F1のTV中継でもお馴染み、ブリヂストンの浜島 裕英 MS・MCタイヤ開発本部長は、2強といわれるフェラーリとマクラーレンについて「フェラーリは長いペースでのレースに強く、いっぽうマクラーレンは予選の1発が速い」とそれぞれの特性の違いに触れた。ちなみに今回の富士でのタイヤセレクト(ドライ)は、ミディアムコンパウンドとソフトコンパウンド。富士で開催されるフォーミュラ日本やスーパーGT選手権での経験を生かした選択だという。高速コーナーの100Rコーナーでは左前タイヤのグレイニング(ささくれ磨耗)が課題になるとしながらも、このタイヤマネージメントを制したチームと選手ならポテンザタイヤの性能を発揮出来ると語った。
　10月9日現在での天気予報では、決勝の日曜日の雨は避けられそう。とはいえ山間部にあるサーキットにだけに、天候の変化に伴うタイヤセレクトも勝負を分けるだろう。先に浜島氏が指摘するポイントも思い出しつつ、日本で行われる熾烈なタイトル争いの行方を見守りたい。週末が今から楽しみだ！

富士オリジナル“グリーン”タイヤ投入！そして、F1ドライバーが実践する「エコドライブ」とは？

　ブリヂストンは今回の会見で、第16戦F1日本GP　向けに使用する「ミディアム」と「ソフト」コンパウンドの各ドライ用タイヤに、『MAKE CARS GREEN TYRE』というスペシャルタイヤを使用することを明らかにした。これは、ブリヂストンとFIA(国際自動車連盟)が共同で展開する「MAKE CARS GREEN(エコドライブで地球にやさしく)」キャンペーンにちなんだもので、今までにないグリーンのラインが入ったタイヤとなった(ソフトには白ラインも1本加わる)。
　「MAKE CARS GREEN」キャンペーンは、クルマが及ぼす環境への影響を少しでも減らすため、ドライバーが出来る10のポイントを訴求。ブリヂストンとグループ会社により、各国の自動車クラブ(日本ではJAF)と共同で世界規模の展開を実施しているところだ。もちろんF1の全ドライバーもこの趣旨に賛同している。会見ではこの「MAKE CARS GREEN」にちなみ、F1ドライバーたちも「タイヤの空気圧チェックは欠かさない」(マッサ)、「必要のない荷物は積まないようにしている」(ライコネン)、「街中では公共の乗り物も使う機会も多い。クルマの場合でもGPSナビを使って無駄のないコースを走るようにしている」(ハミルトン)、「(寒冷地である)故郷のフィンランドでは暖気運転が普通だが、なるべく控えるようにしている」(コバライネン)などと、各々が環境にやさしいドライブと地球温暖化防止のためのポイントを語っていた。

「MAKE CARS GREEN(エコドライブで地球にやさしく)」キャンペーン サイト(ブリヂストン)

( Photo＆レポート：CORISM編集部　徳田 透 )

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