マイクロファイバースポンジ

 以前、このコーナーで洗車後の水拭きに最適な新素材「マイクロファイバークロス」を紹介しました。髪の毛の1/100という超極細繊維は、塗装に優しく、先端の鋭いエッジが汚れをかき取り、水拭き作業で水分と汚れを同時に除去できるというスグレモノ。そんな、万能布「マイクロファイバークロス」を表面に張り、内側に弾力性のあるスポンジをサンドした固形ワックス塗布用のスポンジを見つけました。
 「マイクロファイバークロス」の特性である、柔らかな超極細繊維、そして鋭いエッジによる汚れ落とし効果・・・。ムムッ、ということは、今まで汚れ落とし効果が期待出来なかった天然カルナバワックスでも、このスポンジを使えば、汚れが落ちる!?もしやこれは、ワックス塗布の大革命じゃないの!(ちょっと大袈裟)
 固形カルナバワックスには、汚れを落とす成分は含まれていません。通常でしたらカーシャンプーにて、表面の軽度な汚れを洗い流し、それでも落ちない水垢やシミなどは下地処理を行います。しかし、軽度な雨染み、ミラーなどから流れ落ちた筋状の水垢など、下地処理をする程のレベルではない汚れがあります。汚れ落とし効果のあるワックスでしたら、こんな汚れは屁のカッパ。スパッ!と落としてくれますが、達人が日頃から推奨するカルナバワックスは、この程度の汚れすら落とす事が出来ません。仮に塗布したとしたら、これらの汚れにカルナバの皮膜で蓋をしてしまうことになります。
 前置きが長くなりましたが、この「マイクロファイバースポンジ」に固形カルナバワックスの組み合わせで、本当に汚れ落とし効果が生まれるのか、実践してみました。

洗車後マイクロファイバークロスにて水分拭き取り
オススメ!マイクロファイバークロスで洗車後の水分を拭き取る。
固形カルナバワックスを使用
汚れ落とし効果のない固形カルナバワックスを選択。
マイクロファイバースポンジで塗布
軽度な水垢が付着しているミラーの下を擦ってみる。
マイクロファイバースポンジ表面

 結論から先に言ってしまいますと、コレは使える!固形カルナバワックスを湿らせた「マイクロファイバースポンジ」に取り、降雨の後に見られる軽度な雨染み、ミラーから伸びる筋状の水垢を擦ってみますと、まるで、コンパウンドを掛けたように気持ちよく除去できるではありませんか!保護、艶出し専用であった固形カルナバワックスが新素材と相まって意外な性能を発揮してくれました。それにしても、この凹凸の繊維にこれほどのパワーが秘められているとは・・・。

ウレタンスポンジVSマイクロファイバースポンジ(汚れ落とし実験)

固形カルナバ+ウレタンスポンジ
固形カルナバ+マイクロファイバースポンジ

 ↑分かりやすい実験として、ホワイトボードに油性マジックで落書き。一般的なウレタンスポンジとマイクロファイバースポンジを濡らし固く絞り、固形カルナバワックスをつけ擦ってみました。上のウレタンスポンジでは、インクが滲んでしまい、これ以上除去できませんでしたが、下のマイクロアファイバースポンジは、キレイに除去できました。

 固形カルナバワックスを常日頃愛用するものにとって、たとえ軽度な汚れでも、下地処理を必要としていましたが、この「マイクロファイバースポンジ」を併用することで、作業サイクルを減らす事が出来ます。

マイクロファイバースポンジ

 「マイクロファイバースポンジ」は、自動車用品店で、一個300円程度で入手可能です。各メーカーから発売されていますので、握りやすさ、大きななどでセレクトしてみてください。

written by 外川 信太郎
職業:自動車ライター&カーグッズライター