マイクロファイバークロス

 洗車後、塗装面に残った水分の拭き取りには皆さん何を使っていらっしゃいますか?一般的には吸水性、耐久性に優れた合成セームが多いのではないでしょうか?確かにボク自身、長年合成セームを愛用しておりましたが、ここにきて新素材のある布に変更しました。それは、髪の毛の100分の1という細さの超極細繊維を使用した「マイクロファイバークロス」です。
 
  非常に柔らかい為、塗装に磨き傷を付ける心配がなく、超極細繊維が鋭いエッジ状になっていることから、汚れを掻き取り、繊維そのものに洗浄効果があります。この「マイクロファイバークロス」一時は高価でしたが、最近では家庭用をはじめ、多くの清掃業界で採用されていることから、価格も安価となり、クルマに使用するのに最適なサイズが500円程度で入手が可能になりました。
 では、この万能布「マイクロファイバークロス」の実力を合成セームと比較しながら検証してみましょう。

合成セームVSマイクロファイバークロス【水分拭き取り性能比較】

合成セームVSマイクロファイバークロス【水分拭き取り性能比較】

 ↑左側が合成セームでは市場で最も売れ筋のもの。乾燥するとパリパリに固まってしまいますが、水分を含むと弾力のある風合いに変化。表面は非常に滑らか。右側は「マイクロファイバークロス」。乾燥、潤湿に関わらず柔らかな風合いが特徴。表面には、細かい凹凸が無数にあります。

合成セーム拭き取り

 ↑まずは合成セーム。拭き取り性能は圧倒的で水分を一発で吸い取り、ニ度拭きの必要はありません。

マイクロファイバークロス拭き取り

 ↑「マイクロファイバークロス」の吸水性は一般の繊維とは比較にならないほど優れていますが、一回の拭き取りでは、写真のように水分が完全に拭き取れていません。

 水分拭き取り性能では、合成セームに軍配が上がりました。

合成セームVSマイクロファイバークロス【汚れ落とし性能比較】

合成セーム汚れ落とし効果

 ↑ホワイトボードに油性マジックで落書きをし、まずは合成セームで拭き取ってみましたが、まったくもって歯が立ちません。

マイクロファイバークロス汚れ落とし効果

 ↑「マイクロファイバークロス」を使って合成セームでは落ちなかった落書き部分を軽く擦ってみますと、洗剤なしでもあっけなく落とす事が出来ました。また、ホワイトボード表面にも磨き傷など一切付きません。
 
 汚れ落とし性能は圧倒的に「マイクロファイバークロス」の勝利です。

達人が「マイクロファイバークロス」をオススメする理由とは・・・

 繊維そのものに洗浄効果があることから、軽度な汚れは、カーシャンプーの併用を必要とせず、ホースで水を掛けながら、「マイクロファイバークロス」で軽くボディを擦れば、ホコリや水垢汚れもキレイに除去が可能です。

 洗車後の水分拭き取りでは、従来の合成セームの方が吸水性に優れ、素早く塗装面を乾燥させることが可能ですが、素材表面が比較的フラットなため、粒子状の汚れ(砂埃など)が残っていた場合、塗装面に引っかき傷を残してしまう可能性があります。しかし、「マイクロファイバークロス」には、無数の突起があり、これらの汚れを繊維の中に取り込みますので、磨き傷の発生を最小限に抑えることができます。

 外装以外では、ガラスの内側やダッシュボードの梨地などの汚れにも威力を発揮。固く絞ったあと、やや力を入れて擦れば、超極細繊維が汚れを掻き取り、吸収しますので仕上がりはバツグンです。

 とくかく一度使ったら、手放せなくなるこの「マイクロファイバークロス」。自動車用品店をはじめ、最近では100均ショップでも入手可能ですので、是非とも洗車アイテムに加えてみてください。達人の太鼓判ですよ。

written by 外川 信太郎
職業:自動車ライター&カーグッズライター