メルセデス・ベンツ SL63AMG 走り
メルセデス・ベンツ SL350 3.5リッターV6エンジン

メルセデス・ベンツ SL63AMG 6.2リッターV8エンジン

SL350の3.5リッターエンジンは316psまでパワーアップされた。高回転までよく回り、スポーツカーらしい走りを楽しめる。SL63AMGの6.2リッターエンジンはパワー、レスポンスとも申し分なく排気音も刺激的で好感が持てる。

メルセデス・ベンツ SL350 18インチホイール

メルセデス・ベンツ SL63AMG 19インチホイール

SL350は18インチのタイヤ&ホイールが標準装備。SL63AMGの19インチホイールはオプションの「AMGハイパフォーマンスパッケージ」仕様のチタニウムグレーペイントのもの。どちらも大径のロープロファイルタイヤを装着しているとは思えないほど快適な乗り心地を実現しているのはさすがだ。

メルセデス・ベンツ SL63AMG 走り

SL63AMGはアクティブ・ボディコントロール(ABC)サスペンションのおかげで驚くほど軽快で路面をなめるような走りが味わえる。SL350もAMGほど刺激的ではないもののスポーツカーらしいステアリングレスポンスを楽しむことができる。

メルセデス・ベンツ SL63AMG 走り

メルセデス・ベンツ SL350 走り

メルセデス・ベンツ SL350 走り

スタイル インテリア 走り&メカニズム

AMGの名にふさわしい官能的な走りが楽しめる

メルセデス・ベンツ SL63AMG エンブレム

 試乗したのはSL350とSL63AMGだ。最初にステアリングを握ったのはSL63AMGである。バンパーやリアのスポイラーリップ、マフラーなどによってAMGらしさを表現しているが、派手さはない。6.2リッターのV型8気筒DOHCエンジンは525ps/64.2kg-m(386kW/630N・m)を絞り出す。これに7速ATの7Gトロニックを進化させたAMGスピードシフトMCTを組み合わせている。GT−Rの2ペダルMTに似た7速のセミATは、ドライバーの走行スタイルに合わせて「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツプラス」、「マニュアル」の4つのモードを設定した。コンフォートと比べ、2つのスポーツモードはギアチェンジのタイミングを早め、変速も高回転寄りとなる。

スポーツカーらしい洗練されたハンドリングと快適な乗り心地を両立した

メルセデス・ベンツ SL350 エンブレム

 V8エンジンは始動した直後から高性能であると窺い知れ、音色も惚れ惚れするほどいい。もちろん、高回転のパンチ力は鋭いし、加速も冴えていた。変速は滑らかだ。その気になれば6500回転まで無理なく使いきることができ、そのときの加速は強烈だった。エンジンとともに特筆したいのがサスペンションの仕上がりである。自慢のアクティブ・ボディコントロール(ABC)サスペンションにより、なめるように路面をトレースしていく。2トンに迫る重量ボディを意識させない軽快なハンドリングで、荒々しさを上手に包み込んでいる。19インチのロープロファイルタイヤを履いているにも関わらず乗り心地も悪くない。
 SL350は316ps/36.7kg-m(232kW/360Nm)にパワーアップされた3.5リッターのV6エンジンを積む。さすがにAMGから乗り換えると刺激性は薄い。だが、高回転域をキープしての走りが愉しいクルマだ。7000回転まで気持ちよく回り、レスポンスもシャープだった。電子制御7速ATも滑らかにつながる。ハンドリングの洗練度も高い。耐久性とコーナーでも狙ったラインに気持ちよく乗せることが可能だ。

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代表グレード
メルセデス・ベンツ SL350
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4565×1820×1315mm
車両重量[kg]
1780kg
総排気量[cc]
3497cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
316ps(232kw)/6500rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
36.7kg-m(360N・m)/4900rpm
ミッション
7速AT
10・15モード燃焼[km/l]
8.6km/l
定員[人]
2人
税込価格[万円]
1190.0万円
発売日
2008/5/28
レポート
片岡英明
写真
佐藤靖彦
スタイル インテリア 走り&メカニズム