トヨタはかつて上級ミニバンとしてグランビアを持っていたが、これはもうひとつ人気のないモデルだった。2002年にそれをFF方式のプラットホームを採用したアルファードに変更し、エルグランドほぼ同時に発表した結果、一気にミニバンの頂点に立つモデルとして人気を集めた。堂々たる外観デザインによる高そう感、偉そう感が人気を集めた理由だ。
そのアルファードのフルモデルチェンジに当たり、アルファードとベルファイアの姉妹車の構成を採用した。違いが設けられているのは主に外観デザインだが、やや年配のユーザーを対象にしたトヨペット店扱いのアルファードと、より若いユーザーをターゲットにしたベルファイアが性格分けされ、販売チャンネルの特性に合った設定となった。
大きなフロントグリルやヘッドライトを持つのは同じだが、ベルファイアでは2段構成のヘッドライトを採用したのが特徴で、これは同じネッツ店扱いのヴォクシーとも通じるものがある。
もうひとつ大きく変わったのはパッケージングだ。新しい低床プラットホームを採用することで、全高を45mm下げながらも従来より10mm高い室内高を確保した。初代アルファードが人気を得たのは背の高さも理由のひとつだったので、全高を抑えるのはやや冒険ともいえるが、新しいパッケージングにより、乗降性や操縦安定性が向上するなどのメリットが生まれている。