熱烈待望、スバル初ミニバンの全貌をキャッチ
スバル史上唯一のミニバンだったトラヴィックの販売が終了したのは2004年。それ以降、スバルから登録車のミニバンは販売されていない。スバル車は好きだが、家族のためにミニバンの購入を考える人々は、泣く泣く他社に乗り換えるという手段をとらざるを得ないという状況が続いていた。売れ線のカテゴリーに売るクルマがないというのは、じつに由々しき問題ではなのではないだろうか。トラヴィック自体、オペルからOEM供給されていたモデルであり、純スバル製ミニバンではない。そういう意味では、6月に登場が予定されているこのエクシーガは、スバルが自社開発で作る、「初のミニバン」だと言っていいだろう。
スバルが長年培ってきたツーリングワゴンのパッケージングに関するノウハウ、低重心で重量バランスに優れた水平対向エンジンとそれを核としたシンメトリカルAWDなどを組み合わせた、大人7名が快適に乗車できるツーリング7シーターというふれ込みだが、さっそくその詳細に迫っていこう。
まずディテールだが、ライトがつり目から横長になり、バンパーの形もよりアッサリとしたものになっている。リヤもしかりで、コンビネーションランプはクリア部分が減り、機能を優先。さらにバンパーも複雑なものを予想したいのだが、こちらも案外シンプルだ。3サイズも若干の違いが判明したが、ほぼビンゴ。これはレガシィベースで来ることを前提にすれば、当たって当然といったところか。
スクープ取材班としては、さまざまな情報を総合し、レガシィ的なデザインエッセンスで来ると予想していたのだが、確かにフロントまわりはそれでほぼ正解。リヤに関してはレガシィのツーリングワゴンというよりはむしろ、フォレスターっぽいイメージにまとめられている。
パッケージングに関してはとくに変更もなく、前回のスクープ通り、2+3+2の7人乗りで確定。開放感を確保するため、後ろに向かって段々に配置したり、ルーフをガラスにすることも大いに考えられ、スバルとしての新機軸に挑戦してくるかもしれない。
そして走りはというと、SIシャーシベースのシンメトリカルAWDはスバルである以上当然なのだが、経済性などの理由からFFの設定もある模様だ。同様の目的も含めて、SIドライブも用意され、これは恐らくターボのみに付く。そしてスペシャル情報として、タービンの変更がされている模様だ。ここのところ、同じタービンケースを使用しつつも、インペラ形状を変更(フォレスター)したりと、贅沢にもクルマに合ったセッティングを行なっているのがスバルの常套になっている。その線に沿って考えれば、ミニバンのエクシーガではより低速からパワーを出すべく、独自の変更がされそう。そのターボだが、ちなみにATのみで、これまたフォレスターからの流用という線が濃厚なだけに4ATになるだろう。
最後に価格だが、やはり200万円台中心というのは確定情報だが、なんと最下級グレードに関しては200万円ポッキリという、驚愕プライスとなる可能性が高い。だとすれば、かなりのお買い得ミニバンといっていいだろう。