マツダASV-4

安全技術の開発と進化に取り組む!

 マツダは、2008年3月11日より広島地区において、先進安全技術を搭載した先進安全自動車「マツダASV-4」の公道走行試験を開始すると発表した。この実験は交通事故の低減を目指し、国土交通省が実施している「先進安全自動車(ASV [Advanced Safety Vehicle])推進計画」に基づくものであるという。ASVプロジェクトの第4期にあたる、このたびの実験では、車車間通信利用型の安全運転支援システムの開発が進められている。

 今回の実験で、マツダはASVのプロジェクトメンバーと合同で、データの収集・分析を行い、死角の多い交差点や見通しの悪いカーブなどにおいて、車両間の相互通信(車車間通信)を利用し、相手車両の情報を事前にドライバーに知らせることで、見落としや判断ミスを防ぎ、出会い頭事故や右折時の衝突事故、追突事故を未然に防止する安全運転支援システムを開発する。
 今年度は、出会い頭衝突防止支援システムの走行試験をスタートさせ、来年度から、右折時衝突防止支援システム、追突防止支援システムの走行試験に着手する計画であるとのこと。

 ASVプロジェクトは、先進技術を利用して、より高度、より広範囲な安全運転の支援を実現し、交通事故削減に貢献することを目的として、国土交通省が主体となって、1991年度から15年以上にわたり、活動が行われている。マツダもすでにASVプロジェクトの第1期〜第3期までの実験結果を受けている。第4期(2006年度〜2010年度)であるASV-4では、さらなる事故の低減に向け、ASV技術の普及を進めるとともに、通信利用型の安全運転支援システムの開発、実用化の促進に取り組んでいる。

 マツダでは、1月から広島地区の産学官共同で、ITS(高度道路交通システム)を活用した安全運転支援技術を開発するために、道路上のインフラと自動車との相互通信(路車間通信)でドライバーが見落としがちな「死角に潜む危険」の認知支援を行う安全技術の実験を始めている。今回のASVの公道走行試験もITSの実験と同じ場所で実施することにより、「路車間通信」と「車車間通信」の連携システムの検討を行っていく。