SEV C-1&C2

 何とかクルマに乗る機会が増えるこの時期。しかし今年は違います。ボク自身にもいえることですが、最近電車移動が増えたという事。そう、もちろんその背景には、原油価格高騰によるガソリン価格の上昇・・・。
 そういえば、昨日書斎の大掃除をしていると、2002年と書かれたガソリンの領収書が出てきました。なんと、その価格ハイオク1L/103円!2007年12月現在、ボクが贔屓にしているスタンドでの価格はハイオク1L/164円。さすがにここまで価格上昇が顕著だと、どうしても“クルマで行かなくてはいけない仕事”以外、正確無比な電車という移動媒体が優先になってしまいます。(まあ、ボクも鉄ちゃんですから、それはそれで楽しいですけど。)

 しかし困った事に時折“愛車に乗りたくて仕方ない病”が襲って来ます。あーっあ、もう少し燃費が向上しないかな?と思い、カー用品店を覗くと現在旬な製品は、もちろん『燃費向上』を謳ったものばかり。ためしに1000円程度の燃料添加剤をガソリンタンクに投入しても、気休め程度にしかなりませんでした。

 そこで、少々お値段は張るものの、装着満足率9割という『SEV』の装着を試みる事に。世界中で多くの特許を取得し、レースシーンでもその効果が高く評価されている『SEV』。装着した部位に対してフリクションロス(抵抗)を軽減し、エンジンをスムースかつ、パワフルに駆動させるというもの。一見、金属の塊に疑念を持たないといえば嘘になりますが、今回は、最後の手段として、清水の舞台から飛び降りてみました。セッティングのテーマは“低燃費&パワフル”
 基本的に工具を必要としない『SEV』ですが、今回は施工車両を見てから、セレクトをしてもらうためSEVショールームに伺いました。

クランクシャフトに働きかける「SEVクランク」はオイルパンに貼り付けるだけ!

アンダーカバーを外す
取材車にはアンダーカバーが装着されている為、リフトアップをしてアンダーカバーを外す。
オイルパンを脱脂、洗浄
SEVクランクを圧着させるためオイルパンの洗浄、脱脂を行い取り付け位置を決める。
「SEVクランク」を貼り付ける
オイルパン上部のクランクシャフトに近い部分にSEVクランクを貼り付ける。効果は半永久。

 最初に施工したのは、『SEV』の新製品であるSEVクランクC1&C2。その名の通り、クランクシャフト周辺のパーツに働きかけるというもの。
 燃料の爆発によりピストンからの衝撃をまともに受け止めるクランクシャフト。なんと瞬間的には約10トンもの衝撃が加わります。また、エンジンパーツの中で最も振動を発生させる部位。SEVクランクはこのクランクシャフト、ピストンとの接合部にあたるコンロッドに直接働きかけ、駆動抵抗を大幅に軽減。
 SEVクランクC-1は低中回転域のトルクアップ、C-2は高回転域のスムースな吹け上がりを実現。併用する事で全域において効果を発揮します。

SEVクランクC-1 \25,200
SEVクランクC-2 \27,300

ピストンやバルブなどの金属抵抗を軽減する「ヘッドバランサー」は、エンジンヘッドカバーに貼り付ける

装着車両「ルノートゥインゴ」
ヘッドカバーに「ヘッドバランサー」を貼り付ける。

 『SEV』シリーズでも、最もカンタンに装着でき、基本となるのがSEVヘッドバランサー。エンジンのヘッドカバーに貼り付けるだけで吸排気バルブ、ピストンなど金属同士の駆動効率を大幅に向上し、摩擦抵抗を軽減。低中回転域のトルクアップを目的としたP-1と、高回転域でパンチのあるパワーを引き出すP-2が用意されています。

SEVヘッドバランサーP-1 \16,800
SEVヘッドバランサーP-2 \18,900

冷却水に作用する「SEVラジエーター」はロアーホースに固定

SEVラジエーター

 こちらは、ラジエーターのロアホースにタイラップで固定するSEVラジエーター。ホース内を流動する冷却水にSEVが働きかける事で、熱によるエンジンへの弊害を抑制。また、エンジンを取り囲むように作用する為、パワー&トルク向上に効果的。

SEVラジエーター¥29,400

振動が軽減され、トルクが大幅にアップ!

トゥインゴSEV装着後走行テスト

 『SEV』のセッティングが完了した1.3L、OHVエンジンは、上部のバルブ、ピストンにSEVヘッドバランサー、下部のコンロッド、クランクシャフトは、SEVクランクが作用しており、いわばエンジン全体が「SEV化」されている理想的な状態。メンテナンスに気を抜いた事はありませんが、11年、9万キロの時を歩んできた老体には変わりありません。
 エンジンに火を入れますと、すぐに効果が表れました。ステアリングやダッシュボードから不快な共振音とともに、フロアまで響いていたエンジンの振動がピタリと収まり、キャビンは嘘のように静かに。
 また、「カチャ、カチャ」という耳障りだったタペット音もほとんど耳に届かなくなっている。タペットとは、吸排気バルブ後方の部位。カムとタペットが稼動する際に接触することで発生する音なのですが、金属摩擦抵抗の軽減効果により、稼動が滑らかになったことが実証できました。
 市街地走行では、クラッチがリンケージされた瞬間、「グイッ」と押し出すように発進し、これまでのライバルであった「赤帽サンバー」(軽トラ)も敵ではなくなりました。また高速道路では、時速80キロを超えると、追い越し車線に飛び出すことは、そこそこ気合を入れて進入していきましたが、現在は、スルスルという感覚で速度が上昇。精神的にもゆとりが持てるようになりました。
 装着当日は、エンジンコンディションが目を覚ましたかのように生まれ変わった為、思わずアクセルを踏み過ぎてしまい、逆に燃費が低下・・・。パワー&トルク向上をうまく生かし、アクセル開度に心がければ、燃費向上は期待大です。データーを収集しましたので次項をご覧ください。

気になる計測データーは?走る計測器の異名を持つ愛車で計測

「走る計測器」の異名を持つピンク・トゥインゴのインパネ

 『SEV』製品は、なんとなく調子が良くなったような・・・といった曖昧な効果ではなく、装着した瞬間、即体験できるものです。しかし、日本人は数字が大好き。では、私の愛車に装着されているメーター達に仕事をしてもらい、弾き出した数値を公表しましょう。ちなみに純正のメーター+追加メーターを合わせますと、合計11個もあります。

平均燃費12.8km/L→14.2Km/L(1.3L OHV ルノートゥインゴ改)

追い越し加速80Km/h→100Km/h(無風・平坦路)
4.8sec→3.9sec

油温(10W-30使用高負荷時)
105℃→102℃
油圧(10W-30使用高負荷時)
3.2kg/cm2→4.1kg/cm2
水温(渋滞時)
100℃→98.5℃

 専門的な測定ではありませんが、生活道路での比較的同条件下で計測した数値です。これだけ変化があるとは驚きです。
 パワー&トルク向上のため、アクセル開度が減り通常の運転では、大幅な燃費向上が確認できました。
 個々の商品が一般のアイテムに比べやや高価ですが、『SEV』の効果は半永久的です。クルマを買い換えても乗せ代えが可能ですので、年単位で換算した場合、決して高い買い物ではないといえます。
 愛車を末永く乗りたい方もエンジンコンディションキープに貢献してくれますので、これは、オススメアイテムです。

SEV統括マネージャー嵩氏

『SEV』は高級輸入車だけのアイテムと思われている方も多いようですが、決してそんな事はありません。一個ずつ徐々に装着していき、理想に仕上げていく方も多くおられます。と語る統括マネージャー嵩氏。ショールームでじっくりアドバイスをしてくれますよ。

written by 外川 信太郎