「次世代低公害車両開発・実用化促進プロジェクト」の一環として

 トヨタ、昭和シェル石油、日野、Shell International Petroleum Co.、豊田通商は、FTD(Fischer-Tropsch Diesel)燃料を使用する公道走行試験を12月4日より開始した。この試験は、国土交通省からの委託事業で、独立行政法人交通安全環境研究所が中心となって実施している「次世代低公害車両開発・実用化促進プロジェクト」の一環として、2008年3月まで実施される予定。
 FTD燃料は、排出ガスのクリーン化に大きく寄与し、また、天然ガスのみならず資源が豊富な石炭やバイオマスからも製造が可能なことから、エネルギーセキュリティの観点からも軽油に代わる有望な代替燃料と考えられている。
 
 今回の公道試験の目的は、冬季を含む長期にわたりFTD燃料が車両改造を伴わずに利用できることを実証するためのものであり、車両に使用される燃料噴射系部品や、燃料ホースなどへの影響を調査する。
 試験車両は、トヨタ輸送の保有する車両積載用トラックを使用し、愛知県豊田市周辺およびトヨタ事業所間を走行する。
 本実証試験ではFTD燃料として、天然ガスを原料としてマレーシアのシェル中間留分合成プラントで生産されたShell GTL Fuelを用いている。