ホンダのエネルギー創出事業を加速

 ホンダの子会社で、太陽電池の製造・販売を手がける(株)ホンダソルテックは、11月12日、同社工場の開所式を行った。
 ホンダの次世代型太陽電池は、材料にシリコンを使わず、銅-インジウム-ガリウム-セレン(CIGS)化合物薄膜を使用することで、製造過程での消費エネルギーを、従来の結晶シリコン系太陽電池と比較して約半分に抑えることが可能な、製造時から環境に優しい太陽電池だ。
 既に10月より量産を開始、国内の一般ご家庭向けに全国販売を展開し、来春には年間生産能力が27.5メガワット(約9,000世帯分)に達する見通し。製品を取り扱う販売店は、現在の80拠点から、2008年中には200拠点を超える規模に増やし、販売を加速させる。さらに今後は、ホンダの太陽電池を熊本から世界に向けて発信する体制も整えていく。
 ホンダは環境負荷低減のために、自ら高い目標を掲げ、四輪車や二輪車、汎用製品などのクリーン化や、CO2低減に積極的に取り組んできた。一方で、化石燃料を使用しない、クリーンなエネルギー技術の開発にも長きにわたって取り組んでいる。セルロースエタノールの開発や、既に日米で販売している燃料電池車や家庭用コージェネレーションユニットなどに加え、今回の次世代型太陽電池の事業化で、地球に優しい持続可能な社会の実現に向けての取り組みを加速させていくという。