日産フェアレディ 240ZG パトカー(神奈川県警)

日産フェアレディ 240ZG パトカー(神奈川県警)

当時の姿で走る貴重な車達の共演

 9月最初の3連休の中日となる9月16日、房総半島の中央部に位置する千葉県・長柄町にて「Old Car Run!2007 Inアウトレットコンサート長柄」が開催された。日産自動車愛好家が集う「全日本ダットサン会」が主催となり、緑に囲まれた長柄町に全国各地から多くの旧車が集まった。
「全日本ダットサン会」が主催するだけのことはあり、旧車イベントでも見掛けない珍しい日産車達が一同に展示された。

1938年式 ダットサンフェートン
全日本ダットサン会の佐々木会長自らのエントリーとなる1938年式 ダットサンフェートン。オシャレなツートンカラーで参加者の注目を浴びていた。
1954年式 ダットサン デラックスセダン DB-6
愛好家の間でも現存していないと思われていた1954年式 ダットサンデラックスセダン DB-6 遠く兵庫県からのエントリー。
ダットサン スポーツ
飛び入り参加のダットサン スポーツ 後のフェアレディのご先祖にあたるモデル。当時物の貴重なナンバーオウレートが歴史を物語っている。
日産フェアレディ 240ZG パトカー(神奈川県警)フロント
神奈川県警高速隊で実際に使用されていた貴重な個体。ベースとなる日産フェアレディ240ZGは、排気量が大きく扱いやすいL24型エンジン搭載のモデル。
日産フェアレディ 240ZG パトカー 内装
現役当時のそのままの内装品。実動のサイレンアンプや速度記録計などが静かに歴史を語る。お守りもいい味を演出している。
日産フェアレディ 240ZG パトカー(神奈川県警)リヤ
パトカーのような働く車は、現役引退後すぐに解体されるケースが多いので現存する個体はほとんどない。本物だけがもつ雰囲気は誰にも再現できない。

貴重な本物のパトカーまで展示!

会場内入るなりすぐに目に飛び込んでくるのが、白黒ボディのパトロールカー。実際に神奈川県警に配備されていた本物の車輌。ベースとなったのは当時、最新モデルだった日産フェアレディ240ZG。
現役から退いた後、警察関係施設内に展示保管されていたが、神奈川県警より日産自動車へ寄贈された。「全日本ダットサン会」でレストア(再生)され現役当時の勇ましい姿を取り戻し、このようなイベントで人々を楽しませてくれている。実際に走行することも出来、サイレンやマイクなどの装備品も完動で、開会の挨拶にも使用されるなど会場を沸かせてくれた。
他にも「全日本ダットサン会」の佐々木会長自らのエントリーとなる1938年式ダットサン フェートンや、WRCグループB参戦のためにS110型シルビアをベース開発された240RSといった姿も。日本国内で未発売モデルである240RSが、2台並んで展示される姿は珍しい。

1963年式 日産セドリック H31系
大阪からエントリーの1963年式 日産セドリック H31系 こちらも当時物のナンバープレートがいい味を出している。
1968年式 日産セドリック H130系前期
H31系の次のモデルとなるのが1968年式 日産セドリック H130系前期 派手なイエローは旧車イベントの常連さん。
1969年式 日産セドリック H130系後期
こちらも同じ日産セドリック H130系だが1969年式の後期モデル。こちらも大阪から自走でのエントリーでオーナーは旧車を複数所有する愛好家。
1968年式 ダットサン ロードスター SRL311系
旧車イベントでよく見かける1968年式 ダットサン ロードスター SRL311系 フェアレディの輸出仕様モデル。今回は1台のみのエントリー。
日産フェアレディZ432R PS30系
ギャラリーで来場していた中に貴重な1台を発見。日産フェアレディZ432R S30系 レースのために開発された為、ウインドもアクリル製に軽量化されている。
1983年式 ダットサン280ZX S130系
1983年式 ダットサン280ZX S130系はフェアレディZ S130系の輸出仕様モデル。国内モデルにはないL28ターボエンジンが搭載される。
1971年式 日産スカイラインGT-R ハコスカ
旧車イベントの定番モデル。ハコスカの愛称でおなじみの1971年式 日産スカイラインGT-R KPGC10系 今回は3台のエントリーがあった。
1966年式 プリンスグロリア S40系
ハチマキグロリアの愛称でお馴染みの1966年式 プリンスグロリア S40系 数々の映画にも出演するほど綺麗に保たれたコンクールコンディション。
1975年式 日産グロリア 230系
1975年式 日産グロリア 230系 地元千葉からのエントリーで会場内で展示中もオーナーが磨き上げていたのでピカピカな1台。こだわりが伺える。
1982年式 日産240RS BS110系
日産シルビア S110系がベースとなるホモロゲーションモデル 1982年式 日産240RS BS110系 FJ24エンジンが搭載される国内未発売モデル。今回は2台がエントリー。
1982年式 日産240RS BS110系 内装
ただWRCグループBを走る為にのみ考えられたシンプルな内装。輸出仕様モデルなので左ハンドルとなる。無駄なモノがなにもない。
1967年式 ホンダN360
今回唯一の軽自動車でのエントリーとなるのは 1967年式 ホンダN360 こちらも兵庫県からのエントリー。オーナーは他にもライフなどを所有する。
1978年式 MG-B
1978年式 MG-B は今回のイベントでは少数派の輸入車エントリー 約20年もの間、生産されていたので年式よりもレトロに感じさせてくれる。
1964年式 フォードコンサルコルティナ MK-�
日本国内では珍しい存在の1964年式 フォード コンサルコルティナ 名門ロータスによりチューンされたGTなどは人気のモデル うぐいす色がいい味を醸し出している。
1974年式 フィアット500
車に興味のない人でも、映画やTVなどで見かけたことがある1974年式 フィアット500 このモデルのデザインをモチーフとした新車の登場も注目されている。
1971年式 ダットサン ブルーバード 510系
改造ベースからフルオリジナルまで幅広い層に人気のある1971年式 ダットサン ブルーバード 510系 サファリブラウンと呼ばれる定番カラー。
1973年式 日産バイオレット 710系
地元千葉からエントリーの1973年式 日産バイオレット 710系 イベントでも見かけることが少ない希少車。ヤレた塗装が年季を感じさせている。
1979年式 サニーバネット C120系
今回1台のみとなった1BOXのエントリー。1979年式 サニーバネット C120系 小さなウインドがワンポイントの珍しいロングボディ。
1990年式 日産レパード F31系
刑事ドラマでブレイクした1990年式 日産レパード F31系 作中に登場したモデルと同じ仕様にこだわるオーナーももちろんファンの一人。
1989年式 日産プレジデント H250系
デザインはレトロな角目4灯でも1989年式 日産プレジデント H250系 はエントリー車輌では新しい平成の車。凄みの効いたフロントマスクの迫力は健在。
フジサイクル コンコルド
当時、競技用自転車のように変速機が付き大ヒットしたフジサイクル コンコルト 上級モデルにはウインカーなどの電子機器も標準装備される。

家族で楽しめるほのぼのしたイベント

 3連休ということもあって、家族連れの姿も多く、お父さんが子供に展示車輌の現役当時を語る姿や初めて見る車に興味深々でカメラを向ける小さなカメラマンの姿などが会場のあちこちで見受けられた。

written by ダーワ教授