日産　新型エクストレイル〜リセールバリューチェック〜

3年後の“リセールバリュー”を考えて、手放すときに価値が高いクルマを選べば、トータルの購入予算はグンと少なくなる。さらに人気のクルマやワンランク上のクルマも選択肢に入れられるってわけ。“リセールバリュー”を把握してトクするカーライフを送ろう。

日産　新型エクストレイル

日産　新型エクストレイルの魅力とは？

■本文＆コメント／鈴木詳一（ガリバー自動車流通研究所）

　日産エクストレイルがフルモデルチェンジされ発売。タフなイメージを前面に押し出したCMなど、先代モデルのイメージを踏襲して登場した。

　エクストレイルは特に若い世代のアクティブなユーザーに好評で、冬はスキーやスノーボード、夏は海や山でのレジャーで、室内の汚れを気にせず使えるのが良い。また、ボディカラーによってはボディに付いた細かい傷が元の状態に復元する「スクラッチシールド」を採用するなど、内・外装共にタフなSUVとなっている。

　ウォッシャブルシートやスクラッチシールド（先代ではスクラッチガードコート）といった、先代モデルで好評だった装備を拡大採用して更に若者へアピールしたいのだろう。

　しかし、新型エクストレイルで少し残念だったのが、外観のイメージ変更が少ないことだ。新型のCMを見ても新型なのか先代モデルなのか分かり辛い。ヘッドライトやフロントグリルなど印象を変える主なパーツは勿論、各部が一新されているのだが、変わったイメージが伝わりにくいのが売り上げにどう影響するか気がかりだ。

　ラインアップも従来の２リッターモデルと2.5リッターモデルの２種類のガソリンエンジンと、こちらも車格がややアップした割にはもう少しグレードアップが欲しいところだ。

グレード	25X
ボディサイズ	4590x1785x1685mm
エンジン型式	QR250DE型
総排気量	2488cc
最高出力	170ps(125kW)/6000rpm
最大トルク	23.5kg-m(230N・m)/4,400rpm
10・15モード燃焼	11.6km/l
定員	5人
発売日	2007年8月22日

\2,530,500

リセールバリュー診断

　新型エクストレイルのリセールバリューは最大65％のＡランク。先代モデルから正常進化し、あまり変わった感じがしないのだが、中古車のリセールバリューが安定しているSUVという事と、手頃でかつ様々な用途で活躍出来そうなところが評価が高い。

　モデルチェンジには２通りあって、イメージを含めて大幅に変更する場合と、先代モデルのいいところを受け継ぎスタイルを含めて正常進化するパターンがある。エクストレイルは後者。変わった感じは少ないが、先代モデルで評価されたものだけに安心できる。

　大幅なモデルチェンジの場合、新しいスタイルなどを採用することも多いが、当たり外れが大きく、フルモデルチェンジを機に不人気車となってしまうモデルもあるほど。そういった意味では、今回のエクストレイルのモデルチェンジはリセールバリューの高さからいっても成功といえるだろう。