最先端の技術から伝統的・文化的な「技」まで幅広い分野を表彰

 日産自動車は、同社の水素フリーDLC(Diamond Like Carbon)コーティングが、経済産業省主催の第二回ものづくり日本大賞の製品・技術開発部門において、優秀賞を受賞したことを発表した。
 ものづくり日本大賞は、日本産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきた「ものづくり」を着実に継承し、さらに発展させていくため、最先端の技術から伝統的・文化的な「技」まで幅広い分野において中核を担う中堅世代のうち、特に優秀と認められる人材、グループに対して表彰を行う制度。
 今回、日産は、「省燃費エンジン用水素フリーDLCバルブリフターの開発」をテーマとし、同社の水素フリーDLCコーティングを、低摩擦性、耐摩耗性に優れるDLC(ダイヤモンドに近い物性を持つ非結晶炭素膜)の膜内に水素を含まない構造を採用することで、潤滑油中での摩擦抵抗の低減効果を大幅に向上させた。
 この同水素フリーDLCコーティングは、新型スカイライン、インフィニティG35より採用したVQ35HR、VQ25HRのバルブリフターに採用され、カムとバルブリフターの間のフリクションを約40%低減させている。
 なお、共同開発を行った株式会社リケン、株式会社日立製作所、日本アイ・ティ・エフ株式会社と連名で同賞を受賞している。