この記事の目次 CONTENTS
記事トップ
塗装面に付着した汚染物質を除去したらいよいよ「皮膜形成」だ!まずはカンタンワックス編から
洗車し水分をふき取ったボディにシュワーっと吹き付け!
スプレーワックスの主成分はシリコンなので即席でつやつやに!

ライター紹介

自動車ライター&カーグッズライター

外川 信太郎 氏

大学卒業後、ラジオ局の放送作家(自動車番組)を経て、2000年にフリーの自動車ライターに。輸入車専門誌、カーグッズ誌、ウェブマガジン、自動車用品メーカーのカタログ執筆。またカーワックス、自動車メーターの知識は、業界でも特筆。現在でも、山梨県甲府市の某FM局でクルマ番組のパーソナリティも勤める。愛車は正規輸入車では日本上陸一号車のピンクの「ルノー・トゥインゴ」と「オペル・ベクトラ」。他にも50万円以下で購入できる、格安輸入車をこれまでに十数台購入。湘南藤沢市生まれ、少年時代は、英国に滞在。

塗装面に付着した汚染物質を除去したらいよいよ「皮膜形成」だ!まずはカンタンワックス編から

 このコーナーでは、一年間にわたりボディケアのさまざまな部位のクリーンナップを紹介してきました。前回の作業では、塗装面に刻まれた細かい傷や水垢、汚染物質などを“プロの道具”である「ダブルアクションポリッシャー」を用いて徹底的に除去し、平坦化。新車並の光沢を手に入れました。
 剥き卵のような滑らかな状態を取り戻した塗装面ですが、このまま何もしないで8月の燦々と降り注ぐ太陽光線下に放置しておけば、たちまち劣化が始まってしまいます。

 そこで今回からは、数回に分けて塗装面ケアの最終段階である「皮膜形成」=ワクシングを行います。いきなり、作業に“儀式”を要する高級ワックスを使用するのではなく、誰にでもカンタンにサッと仕上げられる液体スプレーワックスから始めたいと思います。以降、順を追ってワックス別作業方法を伝授していきます。 
 
 上記のワックスは、約500個ものワックスが眠るマイガレージから、非常に作業性に優れたムース状のスプレーワックスをセレクトしてみました。ワックスの老舗メーカー「ウィルソン」より実勢価格650円ほどで売られているロングセラー品です。

洗車し水分をふき取ったボディにシュワーっと吹き付け!

 スプレーワックスには「洗車不要!」と明記してあるものが多いのですが、どんなにキレイに見えても、ざっと洗車をしてから作業を敢行しましょう。どうしても水が使えない場合は、条件として前回の洗車以降一度も降雨がなく、走行していない状態で、埃のみが塗装に軽くのっている程度でしたら、優しくダスター(毛叩き)で埃を除去してから作業を続けましょう。

 ドア、トランク…とパネル単位で作業を行います。私がこのムースワックスをオススメした理由は、きめ細かな泡が埃を包み込み、塗装への攻撃性が最小限だからという理由です。

 柔らかく吸水性の高いネル地を使い、液剤を伸ばしながら拭きあげていきます。ネル地が湿ってきて拭き取りにくくなったら、すぐにもう一枚のネル地を用意して仕上げます。

スプレーワックスの主成分はシリコンなので即席でつやつやに!

 スプレーワックスの仕上がりは決して侮れないものです。パネルごとに吹き付け、ネル地で拭き取る作業を繰り返しても、中型車一台15分ほどで仕上がりますし、嫌な粉の発生もなく、ムラもほとんど発生しません。主成分のシリコンが生み出す光沢はヌメッとしたものですが、『キレイになった感』は、十分に味わえます。これなら、初めてワックス掛けを行う方でも失敗もなく仕上げることが出来るでしょう。
 ただし、降雨2,3回で撥水効果が低下してしまいますので、頻繁なお手入れをする必要があります。しかし、作業性に優れていますので、洗車の度に作業を行えば愛車はいつもピカピカ!女性ドライバーにもオススメのワックスといえますね。ワクシング初心者は、まずお手軽スプレーワックスから始めてみてはいかがでしょうか?

洗車マニアも必見!スプレーワックスの裏ワザ

ドアの隙間には砂や泥などが堆積しやすい。しかしこの部分にもしっかりと塗装が施されている。ここまでワックスを掛けている人は少ないと思いますが、スプレーワックスを使えばカンタン。汚れもサッと落とせる。

ドアを開けるとピカピカ!
どうですか?この光沢。ドアを開けるのが楽しみになりそうです。次回の洗車ではセーム革で軽く拭き取るだけでこの状態が持続できます。スプレーワックスはエンジンルームなどの塗装部分にも使用できます。