マルコ・エッリ社長と「アイスストーム・キューブ」

「アイスストーム」から「アイスストーム・キューブ」へ

ピレリ ジャパン株式会社は、2007年8月1日より「アイスストーム・キューブ」を発売した。
「アイスストーム・キューブ」は、初めて日本国内開発され2004年に発売された「アイスストーム」に改良を加えたスタッドレスタイヤである。「アイスストーム」が、その幅広いサイズレンジと国産スタッドレスと比肩する駆動力、制動力、グリップを実現させ、日本市場で成功を収めたことは記憶に新しい。
「アイスストーム・キューブ」は「アイスストーム」の基本性能を維持しながらアイスバーン性能をより向上させることに成功したという。

より日本の冬道事情に対応

アイスストーム・キューブ

「アイスストーム」は、すぐれたアイスバーン性能をもつスタッドレスタイヤとして知られてきた。しかし、日本各地の地域的な気象条件の違いは大きく、道路状況すべてに対応していたとは言い難い。「アイスストーム・キューブ」開発には、そうした事情が背景にある。つまり「アイスストーム」にさらなる凍結路グリップ性能をプラスし、日本の冬道事情に対応したのが「アイスストーム・キューブ」なのだ。

それではどうやってグリップ性能を向上させただろうか?
その秘密はトレッドコンパウンドにある。
アイスバーンで大きなグリップを発揮するトレッド部分のコンパウンドには、新たに開発された「newシリカ6」コンパウンドを採用。温度変化によるゴムの硬度の変化を小さくし、低温時においても柔軟性を確保する。
さらに、このコンパウンドに配合されている「マイクロスタッド�」は、そのなかに含まれる繊維が低温時に硬化し、極小のスタッド(スパイク)のように凍結路面をグリップする。
こうした要素が氷雪路面でのパフォーマンスをさらに向上させているのだ。

newシリカ6コンパウンド
温度によるゴム硬度変化が小さい
マイクロスタッド�
イクロスタッド�に含まれる繊維が低温時に硬化して、凍結路面でのグリップを確保。
「アイスストーム・キューブ」の性能
「アイスストーム」よりもさらに凍結路性能を向上させているのがよくわかる。

ピレリのスタッドレスタイヤ・テクノロジーを結集

スタッドレスタイヤとしての進化はそれだけではない。
凍結路面での駆動力、制動力を向上させるサイピング、大きなアイスグリップを生むスクウェアな接地形状、積雪路で接地面を最適化する柔軟なケーシングなど、ピレリのテクノロジーの粋を集めている。
「アイスストーム・キューブ」—-—まさにピレリ ジャパンが満を持して送る次世代スタッドレスタイヤと言えよう。

サイピング
トレッドブロックに多数入れられた小さな切り込み(サイピング)が凍結路、積雪路に接地したときのブロックの動きを最適化し、接地面積を増加。
スクウェアな接地形状
トレッド面のプロファイル(断面形状)を最適化するピレリ独自のテクノロジーによって、大きく、スクウェアな接地形状を保ち、凍結路や積雪路で必要なトラクションとブレーキ力を発揮。
柔軟なケーシング
タイヤ自体がたわむことで、積雪路、凍結路、ドライなどあらゆる路面での接地性を最適化させ、グリップ性能を向上。
氷のオブジェ