written by こもだ きよし
いつの時代も、始まりは「ピレリ」!
ハイパフォーマンス(HP)タイヤの先駆けは、いつもピレリから始まる。ボクがまだタイヤのテストドライバーだった25年前、ピレリP6とP7は日本のタイヤメーカーのベンチマーク(開発目標)になっていた。新しいトレッドパターン、カッコいいサイドウォールデザイン、そしてその走りの性能のレベルの高さが注目されていた。
いまはP ZEROがその役目を果たしている。P ZEROロッソ、P ZEROネロは健在だがP ZEROディレッツォナーレとアシンメトリコの後継として新たにデビューしたのが『P ZERO』である。
アラブ首長国連邦(AUE)のドバイで開催された新しいP ZEROの国際試乗会に参加してきたので、その報告をしよう。
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『P ZERO』を世界のハイパフォーマンスカーで試す贅沢!
ドバイオートドローモと呼ばれる大きな敷地の本格的なサーキットに集められたクルマは、世界のハイパフォーマンスカーばかりだ。フェラーリ599、ランボルギーニ・ガヤルド、911カレラSはレーシングドライバーとテストドライバーの運転によるレーシングタクシーだったが、その他の車はみんな参加したジャーナリスト自らドライブできた。
タイムアタックするパドックのウェットスラロームコースではMINIが用意されていた。またコースのつなぎのエリアを使ったウェットのスキッドパッドでは新しいアウディTT、別コースのウェットハンドリングコースではメルセデスベンツS63AMG、CLK63AMG、CLS500、アウディS8、ポルシェ・ケイマンS、BMW530iが並んでいた。かなり滑りやすい路面のコースだったが、ESC(横滑り防止装置)を解除して限界までトライする気にさせるグリップを持っていた。
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グリップが良く粘る!
印象的だったのは2分割したサーキットの片割れを使ったドライハンドリングコースである。BMW325i、メルセデスベンツCLS63AMG、S65ビターボ、ポルシェ911カレラ、ボクスターというクルマ達を自在に操れたのだ。
グリップがよく粘るというのが第一印象だ。グリップ限界が高いのに、限界を超えても挙動変化が穏やかだから良い。前後のグリップのバランスが良く、前が逃げていくアンダーステア、後が滑るオーバーステアがそれぞれでにくいからだ。車重が重いクルマでもコーナーでインに向けることができ、ちゃんとクリッピングポイントを通ることができる。
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高度なドライビングパフォーマンスを魅せるP ZERO
オーバースピード気味でコーナーに進入してアンダーステアを出してしまった場合でもフロントのグリップを回復して戻ってくるのが早いのだ。
パワーがあるクルマでは前を喰いつかせておきながら急にアクセルペダルを踏み込んでリヤを滑らせていく、という楽しいドライビングも可能だ。
日本へは早速2007年の5月には上陸するそうだから、ハイパフォーマンスカーに乗っているドライバーは期待していい。
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【ニュース】 (2007.03.27)
第1作で成功をおさめたピレリフィルムの第2作目が公開された。今回の主役はユマ・サーマン。「ストレンジ・デイズ」「ハートブルー」のキャスリン・ビグロー監督によって制作された。 >> 記事全文を読む |
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