100万台を記念した車種を同時にラインオフ

 マツダは、フォード・モーター・カンパニーとの合弁会社「オートアライアンス(タイランド)社」(以下AAT)が1998年の生産開始からの生産累計台数が100万台を達成したと発表した。AATにて行われた記念式典には、マツダ、フォード、AATの役員らが出席し、100万台を記念した「マツダBT-50」と「フォード レンジャー」のラインオフを祝福した。

 AATの小飼雅道社長は、「マツダ、フォードならびにタイ政府の関係者、そして何より従業員のみなさんのたゆまぬ努力により、本日の100万台達成という大きな節目を迎えることができ非常に嬉しく思っている。同時に、ピックアップトラックはタイの自動車産業を象徴する商品になっているが、我々AATもその成長に大きく貢献してきたことを誇りに思っている」と述べた。

 マツダのロバート・ジェイ・グラツィアノ代表取締役副社長執行役員は「AATはマツダにとって、フォードとのシナジーの強さと深化を示した代表例のひとつである。AATで生産されたピックアップトラックは、タイをはじめ、オーストラリア、ニュージーランド、ロシアでカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しており、これはAATで確かなモノ造りが行われてきたことを証明している。AATは、マツダのASEANビジネスの核であり、今後もタイの自動車産業成長に貢献していく」と述べた。

 フォードのジョン・ジー・パーカー グループ・バイス・プレジデント(フォード・アジア・パシフィック・アンド・アフリカ担当)は、「フォードとマツダの関係は、自動車業界でもっとも成功している提携関係のひとつだ。AATは言うまでもなく両社にとって相互に利益をもたらす関係であり、今後もそうあり続ける。我々は、タイとASEAN地域の成長に向けた取り組みをますます強化していく」と力強く述べた。

 AATが生産するマツダとフォードのピックアップトラックは、グローバルに好評を博しているという。今年度は、17万5,000台(KD含む)を生産する予定。またAATは、177社のサプライヤーから年間17億2,000万ドルの部品を調達しており、このうち166社が地元タイのサプライヤーとなっている。

 またAATは、国王陛下御生誕80周年を祝し、「マツダBT-50」と「フォード レンジャー」の100万台記念モデルをチャイパッタナー財団に寄贈すると発表した。この2台は、チャイパッタナー財団のさまざまな活動に使用される予定であるという。