想像以上の走りを見せる1.5リッターモデル
搭載エンジンは1.5リッターと1.8リッターの2機種。全車に無段変速のスーパーCVT-iが組み合わされている。1.5リッターは従来から搭載されている1NZ-FE型で、1.8リッターは先にカローラに搭載され、プレミオ/アリオンとしては新搭載となる2RZ-FE型だ。
まず1.5リッターエンジンの搭載車に試乗したが、これがなかなか良い。比較的軽めに作られたボディに搭載されていることもあるが、実に軽快感のある走りを見せる。これで1.5リッターなのかと思わせる実力で、プレミオ/アリオンのボディに対し、文字通り十分な性能を持つエンジンである。
ステアリングの操舵フィールに違和感はないし、CVTにありがちなタコメーターの針の上昇と車速の上昇との間の違和感もあまり感じられない。走行中の静粛性も十分なレベルだし、ほとんど文句を付けるようなところのないクルマである。
安定性を重視したやや硬めのサスセッティング
1.8リッターエンジンの搭載車になると、動力性能に余裕があるので、さらに力強い走りが可能になる。高速クルージングを試しても余裕十分の実力といった感じだ。
1.5リッター車、1.8リッター車とも、足回りはかなり硬めの印象になった。従来のモデルと同時に試乗したわけではないが、これまでのモデルに比べると相当に硬めの乗り味になっていると思う。これは操縦安定性の向上という意味で高く評価できる要素だ。
●お勧めグレード
プレミオ/アリオンで欠点となる部分を上げるとしたら、クルマが良くなったのに対応して価格も上昇したことだろう。1.5リッター車で170万円台から、1.8リッターの最上級グレード車(プレミオの1.8X EXパッケージ)では240万円台の価格というのは、あまりにも高い。これでカーナビがオプション設定で、VSCが付いていないのだから、相当に高い印象だ。
なので、プレミオ/アリオンを買うなら、まずは1.5L車を基準に考えたらいい。プレミオとアリオンではグレードによって微妙な違いがあるが、180万円台の価格が設定されている15FのLパッケージかA15のGパッケージを選べば良い。オプションはカラーバックガイドモニターがセットになるHDDカーナビとSRSサイド&カーテンエアバッグを装着したい。安全のための装備にはお金をケチるべきではないと思う。両方を合わせて30万円ほどになる。