『大人の品と質。』 コロナの歴史を引き継ぐ4ドアセダン
トヨタは、ミディアムセダン「プレミオ」を5年7ヶ月ぶりにフルモデルチェンジし、6月4日より発売を開始する。プレミオは、歴史ある「コロナ」やその後継「コロナ プレミオ」の流れを汲む5ナンバーサイズの4ドアセダン。プレミオ名ではこれが2代目となる。
ボディサイズは、初代モデルと変わらず全長x全幅x全高が4600x1695x1475mm、ホイールベースが2700mm(FF)と、今回も5ナンバー規格サイズ内で収めてきた。開発テーマもずばり「5ナンバーセダンの完成形」だ。
お台場のメガウェブで行なわれた新車発表会
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「5ナンバー」セダンボディの根強い人気
ここ十数年、ミニバンやコンパクトカーにニーズがシフトしている中、セダン車市場は車種銘柄数・販売台数ともに縮小の一途を辿っている。しかし乗用車の基本形である「セダン」スタイル、それも日本の道路事情にマッチした5ナンバーボディを根強く支持する層は、今なお少なからずいる。
しかし生産規模の関係から、海外向けの3ナンバーワイドボディ車をそのまま日本に持ち込むメーカーも多い。
そんな中でミディアムクラスセダンの市場は、やはりユーザーのニーズにマッチした5ナンバーボディを持つ「プレミオ」と兄弟車の「アリオン」、そしてライバルの「日産 ブルーバード シルフィ」の3強軍団がおよそ6割のシェアを独占している状態だという。
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「より大きく、より立派に見える」デザイン
トヨタの調査によれば、初代プレミオユーザーの平均年齢は63歳(06年調査)。02年の調査では60歳だったというから、ユーザー層とともに高齢化が進んでいる状況は否めないという。
今回のフルモデルチェンジでは、そんなメインターゲットの嗜好に合わせ、新型プレミオはボンネットからバンパーにかけての立体的に大きく張り出した造形などに代表される「より大きく見える」存在感あるデザインを与えた。
またそうすることで、近年増加傾向にある上級車からのダウンサイジングユーザーにも違和感なく受け入れてもらえるだろうとの目論見もあるようだ。
さらに大きなフロントグリルには立派な4本横バーが装着されるほか、サイドやリア部にもメッキ仕様のモール類を配するなどし、高級感をさらに演出している。
なおボディカラーについても、上質感と落ち着きを演出する7色を設定する。
なお広告のキャッチコピーは『大人の品と質。』。CMキャラクターに樋口 可南子サン、光石 研サンを起用し、プレミオの品格・上質感を表現する広告展開が繰り広げられる予定だ。
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細部までこだわったインテリアとLクラス並みの室内空間
室内についても、クラスを超えた上質感を目指した。
インパネは、ドアとの見切り位置を外側に広げたり、運転席まわりのレイアウトを立体的にするなどして、空間に広がりを持たせたデザインが与えられた。またつや消しタイプの木目調パネルや、凝った意匠のシルバー調オーナメントを配したドアグリップを採用するなど、トヨタ車らしい細やかな配慮が行き届いたインテリアとなっている。
機能面では、大型マルチディスプレイをセンターに配した大型2眼オプティロンメーターやバックモニター付き5.8型ディスプレイを主要グレードに、またスマートエントリー&スタートシステムを全車に、それぞれ標準装備するなど上級車並みの装備とした。さらに、世界初の地図更新サービス「マップオンデマンド」が利用出来る、最新の大容量HDDナビ「G-BOOK mX」を全車にオプション設定する。
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ボディサイズは初代と変わらないが、パッケージングの見直しにより室内長を80mm、室内幅を55mmと拡大し、5ナンバーサイズながら、Lクラス並みの室内空間を確保した。
また後席は2度刻みで7段、最大14度のリクライニング機構が与えられたほか、6:4分割ダブルフォールディング機構が与えられ、最大1700mmのラゲージスペースを実現。実用性と快適性を両立した。トランク容量については、490リットル(VDA法)を確保。9インチフルセットのゴルフバッグが4セット収納可能だという。
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全車に新エンジンとCVT搭載
エンジンラインナップは一新。10.15モード燃費18.0km/Lをマークする低燃費・低排出ガスの1.5リッター 1NZ-FEエンジンと、排気効率の高いDual VVT-I(吸・排気連続可変バルブタイミング機構)を備えた高性能版1.8リッター 2ZR-FEエンジンの2機種が搭載される。後者にはFFのほかに4WDモデルも設定する。なお全車ともに、Super CVT-i(自動無段変速機)と組み合わされる。
全車が「平成17年度基準排出ガス75%低減レベル」を、また1.5リッターFF車と1.8リッター4WD車で「平成22年度燃費基準+10%」を達成し、グリーン税制による減税措置対象車となった。
6つ星レベルの安全ボディ、でもVSC非設定は・・・??
シャシーの基本構成は先代からのキャリーオーバーとなるが、骨格の各結合部を強化したり、リア周りのボディ剛性を高め、それに応じてサスペンションブッシュを柔らかくすることが出来たため、より快適な乗り心地が実現できたという。
また、最新の全方位コンパティビリティ概念を取り入れ、同クラスで世界トップの衝突安全性を追求。トヨタ社内の測定値では国土交通省自動車アセスメントの最高レベル、6つ星レベルの衝突安全性能を確保しているとのことだ。
さらにSRSサイドエアバッグ&SRSカーテンシールドエアバッグが全車にオプション設定(従来は一部グレードのみの設定)されるほか、歩行者傷害軽減ボディとするなど安全面のレベルもさらに上がった。
ただし、近年ではミニバンやコンパクトカークラスまで装着が進む安全装備「VSC(横滑り防止装置)」の設定が一切ないところが、唯一残念なところだ。
価格は、175.35万円(15F・FF)から、243.6万円(18X ”EXパッケージ”・4WD)まで(共に消費税込み)。月販目標は3000台。扱いは全国のトヨペット店系販売店である。
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代表グレード
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1.8X"Lパッケージ"
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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4,600x1,695x1,475mm
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車両重量[kg]
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1,220kg
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総排気量[cc]
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1,797cc
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最高出力[ps(kw)/rpm]
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136ps(100kw)/6,000rpm
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最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
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175kg-m(17.8N・m)/4,400rpm
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ミッション
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Super CVT-i(自動無段変速機)
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10・15モード燃焼[km/l]
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17.0km/l
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定員[人]
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5人
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税込価格[万円]
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203.7万円
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発売日
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07/06/04
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レポート
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CORISM編集部
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