『サルでもわかるクルマ磨き!』では、これまでに「ボディ各部の洗浄」、そして塗装面に突き刺さった「鉄粉取り」と作業をすすめてきました。次は、いよいよ塗装面の光沢を取り戻す「研磨」をお伝えしようとした矢先、毎回テスト車として登場している愛車、オペル「ベクトラ」のウインカーレンズに飛び石がヒット!惨くもレンズが外れ、現在洗車が出来ない状態になってしまいました。
もう一台所有していますルノー「トゥインゴ」も昨年末、外装のレストアを行い、まったくの新車状態。このクルマでは、「研磨」を行う意味がありません。
では、テスト車のウインカーレンズ修理が完成しましたら「研磨」作業をお伝えするとして、私が、過去に試した数百にも及ぶ下地処理剤、ワックスの中から、これは太鼓判!というものをご紹介することにしましょう。
色褪せた塗装面の光沢を復元するには、正直、「研磨」もしくは、「再塗装」しか方法がありません。ワックスを塗布すれば、一時的に光沢を出すことが可能ですが、あくまでその場しのぎ。下地が整っていなければ、本当の光沢は再現できません。
塗装面の光沢を低下させる原因は、細かな傷による光の乱反射や、紫外線などによって劣化した酸化皮膜が原因。これらを「研磨」して除去をすれば、剥き卵のようなすべすべの塗装面を復元できます。
「研磨」では、「超微粒子コンパウンド」を使用しますが、上記の商品は、私が試した中でも、安全かつ確実に塗装面の光沢を復元することが可能です。ぜひ、商品選択の参考になさってください。
上記の4点は、ボクが過去に試した数百個というワックスの中から、総合性能に優れたものをピックアップしてみました。お気付きかもしれませんが、どの製品もすべて天然素材「カルナバ蝋」が主成分のものです。
昨今では、ガラス系、フッ素系などを主成分としたカーケミカルが市場に流通しておりますが、登場しては、姿を消して…を繰り返しているのが現状です。
確かに、持続性という点では、これら化学成分を多く含有した製品には適わないのも事実ですが、やはり、ワックス効果が落ちてきたら、愛車と触れ合う時間を作り、対話しながら、再びワックスを塗り込む。こんなカーライフはいかがでしょうか?
プロの世界では、クルマの塗装面のことを「お肌」と呼びます。もし、自分の手にハンドクリームを塗る事を考えてみてください。石油系などが主原料のものと、天然コラーゲンが主原料のものがあったとしたら、どちらを選択しますか?やはり、後者ですよね?クルマのお肌にも同じことがいえます。やはり、天然成分が主原料の製品は、塗装に対して攻撃性が少なく、安全ということが一番の理由です。
カーケミカルは、正直、誇大広告が多過ぎです。「一年間ノーワックス!」こんなこと、絶対にありえません。あれは、製造元の研究施設で年間平均降雨量を割り出し、商品を塗布した塗装面にその量に該当するシャワーを掛けているだけなのです。野外に一年間置いてあるクルマでテストを敢行しているわけでは決してありません。
真夏のギラギラした直射日光下や、真冬の霜に覆われた状態…。日々変化する過酷な環境下では、どんなものを塗布しようとも、皮膜形成は2ヶ月が限界です。まあ、あまり暴露しても、ヤバイですけどね…。
次回は、実践編をお伝えします。まずは、テスト車のウインカーレンズを直さなければ…。