タイ事業の中核モデルとして販売
日産のタイ現地子会社であるサイアム日産オートモービルは、新型ピックアップ「フロンティア ナバラ」の販売を26日より開始すると発表した。
今回フルモデルチェンジされた「フロンティア ナバラ」は、高い動力性能や耐久性と、快適な乗り心地が実現されたことが最大の特長。搭載されるエンジンは、YD25DDTiコモンレールディーゼルエンジン（174ps）でクラス最高の性能を誇り、タイのピックアップ市場で初めて６速マニュアルトランスミッションが採用された。
車体フレームは米国で販売しているフルサイズトラック「タイタン」とコンセプトを同じくし、耐久性を高めている。また、LSD付４WDシステムは走行中も２WDと４WDのシフトを可能にするとのこと。キングキャブモデルには観音開き式ドアを採用し、開放性・操縦性が向上された。同車は全11モデルを設定し、顧客ニーズに合わせ、ボディサイズ（ダブルキャブ・キング）、トランスミッション（６M/T・５A/T）、駆動方式（４WD・２WD）が選択可能。
日産は、中期経営計画「日産バリューアップ」におけるブレークスルーの一つとして「競争力のある国々からの部品調達」を掲げており、同モデルは、日産のグローバル品質標準をクリアしたサプライヤーより部品を現地調達し、構成部品の約85％をタイで国産化するという。「フロンティア ナバラ」は、タイ・バンコクの東20キロに位置するサイアム日産オートモービルのバングナ・トラッド工場で生産され、26日よりタイ国内の日産ディーラー網で一斉に販売開始される。価格は、57万タイバーツ（約190万円）〜85万タイバーツ（約290万円）。
サイアム日産は、「フロンティア ナバラ」を日産のタイ事業の中核モデルとして位置付け、同社の2007年度の販売計画台数55,000台のうち、同モデル及び継続生産する現行ピックアップトラック「フロンティア」の合計を40,000台とし、乗用車主力モデル「ティーダ（日本名：ティーダおよびティーダ ラティオ）」、「ティアナ」とともに増販を見込むとのこと。
また、同社は2005年より、タイのグローバル生産拠点化のために7.6億USドル（約874億円：当時の為替レート）を投資し、日産生産方式の導入による世界生産品質の達成と生産同期化に向けて、プレス・車体組立・塗装工程などの拡張を行っており、昨年11月には豪州向けティーダの輸出を開始している。なお、「フロンティア ナバラ」の輸出開始は、2007年中頃の予定。
