中古車の購入は、タイヤ交換も視野に入れて交渉せよ!

 お気に入りの1台が見つかり、支払いの交渉もまずまずの成果(値引き)が出た。新車ならこれで商談は終了、となるのだが中古車の場合そうはいかない。契約書に印鑑を押す前に、消耗部品のチェックだけはしっかりとやっておきたい。
 消耗部品の多くは、ほとんどといっていいくらい保証の対象とならない。クルマを購入してから、すぐの交換となる場合、思わぬ出費となり「こんなことなら新車にしていれば良かった」といったことになりかねない。
 そこで、消耗部品で必ずチェックしたいパーツを上げてみよう。まず、第一にタイヤ。徹底的に整備して商品化するというメーカー系中古車ディーラーでも、意外なほどノーマークなのだ。その理由は、恐らくタイヤ代が高価ということではないだろうか? 流行りの17インチタイヤクラスだと、10万円弱くらいの費用がかかったりするからだろう。中古車店でピカピカに磨かれたクルマでも、タイヤをよーく見ると溝が5分山以下というクルマがゴロゴロあるほど。

タイヤがボロボロだと高額出費だけでなく、安全性も低下する!

 タイヤがボロボロだと、乗り心地も悪いだけでなく雨の日などではハイドロになりやすくとても危険。まずは、タイヤの溝が5分山以下だったら交換してもらおう。
 また、溝は十分でもサイドウォールに細かいひび割れが現れているものも交換だ。ゴムが古く劣化して硬くなっていることが予想される。ゴムが硬いので、乗り心地は悪くなっているし路面に対するグリップも大幅に低下していることが予想できる。
 クルマに装着している状態では、タイヤの内側を確認するのはなかなか困難だが、サイドウォールにコブのようなものが出来ていないかも要チェック。これはピンチカットと呼ばれタイヤ内部のコードが切れてしまっている状態。この状態で走りつづければ、タイヤがバースト(破裂)してしまうこともあるのだ。
 タイヤの溝が5分山以下だと、恐らく年1万キロ程度以上走行する人なら1年経った場合、走り方やタイヤの種類にもよるが、もう車検が通るギリギリの残り溝だ。1年も乗らずにタイヤ交換というのも出費が大きい。中古車の場合、ついついボディのキズや凹みなどに目が行きがちだが、タイヤはとても高価なパーツであると同時に、クルマの性能や安全にかかわる部分だけに妥協せずにチェックしたい。

ただ交換だけではなく、タイヤの種類にもこだわりたい!

 当然、交換を要求すれば「実費をいただきます」とか、値引きはできないとか営業マンは申し出てくるだろうが、ここはなんとしてもサービスとして契約の条件に入れたい。そのときには、必ず契約書にタイヤ交換して納車ということを一筆入れてもらうこと。後で言った言っていないという水掛け論にしないためだ。注意したいのは、タイヤの銘柄にもこだわること。販売店側は原価を抑えるためになるべく安いタイヤを用意してくるケースが多い。例えば高級セダンにスポーツカー用のタイヤを装着したり、ベーシックカー用の廉価版タイヤを付けようとする。自分のクルマと合うタイヤかどうか、どのタイヤを装着するのかも契約書に入れてもらおう。どのタイヤが一番マッチするかは、近所の大型量販店に出向いて店員に聞けばおおよその目安もつくはずだ。