大きさを感じさせない軽快感
通常のようにキーをステアリングコラムに挿して回せばエンジンが掛かるが、キーをポケットに入れたままの場合は、シフトレバー横にあるスタートスイッチを押せばいい。キーを差し込んだ場合はこのスタートスイッチは作動しない。
快適で速い究極を目指して創られたS8であるが、実際に走ってもその大きさを感じさせない軽快感がある。ボディが軽量なだけでなく、余裕のあるエンジントルクを生かしてアクセルペダルに対するレスポンスの良さが光っている。さらにハンドル操舵力が軽いのも軽快感を増すことにつながっている。キビキビ走るために力は要らない。現代のクルマはハイパフォーマンスでもハンドルは軽いのである。
セラミックのブレーキにエアーサスペンション
ブレーキはセラミックブレーキを採用している。高性能車を止める役目は重要だ。高強度カーボンファイバーを編み込み、30万kmの耐久性はスチールディスクの4倍長持ちする。そして5kgも軽量なのでバネした重量の軽減によってより良い乗り心地とハンドリングが達成できるのである。
エアサスペンションによって高さを4段階に切り替えることができる。通常はオートマチックで充分こと足りる。一段下げるとダイナミックになりよりスポーティな走行に向く。通常より一段上げるとコンフォートになる。もう一段上げるとリフトモードになり、大きな段差を乗り越えるときだけ使う。走行スピードにあわせてダンパーも変えてくれるからオートマチックがオールマイティな使い方ができていいと思う。