フィアット グランデプント
フィアット グランデプント エンジン

街中での扱いやすさを追求したSOHCエンジン。DOHCエンジンのスポーツモデルと比べるとスペック的には劣るが、扱いやすさはむしろこちらのほうが上である。

フィアット グランデプント 走り

フィアット グランデプント 走り

フィアット グランデプント 走り

フィアット グランデプント 走り

スタイル インテリア 走り&メカニズム

スポーツモデルも存在するが、街中では不満も

 グランデプントは06年5月に1.4LのDOHCエンジンを搭載するスポーツ(6速MT)が発売され、10月からSOHCエンジンを搭載するデュアロジック(ATモード付き5速シーケンシャルMT)が追加発売された。

 スポーツは70kWのパワーでグランデプントのボディを軽快に走らせることが可能だが、低速域のトルクが薄いために元気良く走らせるにはエンジンの回転数を維持する必要がある。渋滞の多い市街地では扱いにくさを感じさせるシーンも多く、必ずしも日本向けのクルマとはいえないのが実情だ。

街乗りで大満足の「デュアロジック」登場

 それに比べるとデュアロジックは2ペダルで乗れるATモード付きのシーケンシャルMTなので、扱いやすさという点ではまずまず合格点が与えられる。アクセルを踏み込んでいくとシフトアップの変速のたびにトルクが抜ける感じになるのは相変わらずだが、最近のシーケンシャルMTは変速ショックが小さくなり、改善が進んだことが感じられる。

 デュアロジックに搭載されるエンジンは同じ1.4LながらSOHC仕様で57kWのパワーは平凡なもの。115N・mのトルクはまずまずの水準で、これによって扱いやすさが生まれている。絶対的なパワーの伸びはともかく、低速域でのトルク感はスポーツのDOHCにも劣らない感じがある。乗り心地はかなり柔らかめでゆったりした感じ。ホイールベースが長いことが直進安定性や乗り心地に貢献している。

●お勧めグレード

 デュアロジックなら6速MT車では選べないAT限定免許のユーザーでも選べるので、デュアロジックの設定によってグランデプントの販売台数が伸びるだろう。デュアロジックは装備の中身によって、標準、メガ、ギガ、テラと計4グレードが用意されるが、装備の充実度に応じて価格も高くなっていくので好みと予算に応じて判断したい。

 レザーシートが欲しいならギガかテラになるが、それが必要ないならメガを選べばいい。メガの価格は192万円と200万円を切っている。

代表グレード
1.4 デュアロジック メガ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4050×1685×1495mm
車両重量[kg]
1150kg
総排気量[cc]
1368cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
77ps(57kw)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
11.8kg・m(115N・m)/3000rpm
ミッション
5AT
定員[人]
5人
税込価格[万円]
192.0万円
発売日
2006/10/17
レポート
松下 宏
写真
近藤暁史
スタイル インテリア 走り&メカニズム