ミツオカ「オロチ」用 新衝撃吸収装置「クラッシュボックス」

国内での型式取得に向けて前進！

　光岡自動車は、年内発売を目指す大蛇（オロチ）向けに新しい衝撃吸収装置を開発し、特許の出願をしたと発表した。

　今回、特許出願された衝撃吸収装置は「クラッシュボックス」と呼ばれ、先日発表された自社設計シャーシの先端に前面衝突時の衝撃緩和部材として取り付けられる。

　「オロチ」のシャーシは、スチール製スペースフレームで作成されていて高剛性が特徴だが、鋼材を組み合わせたこの「スペースフレーム」では、鋼材の材質上、衝突時のエネルギーをモノコック式のように潰れることで吸収することが不可能とされている。よって、初期にシャーシ側で衝撃吸収荷重を立ち上げ、大きくエネルギーを吸収しない限りは乗員に加わる衝撃値を下げることは困難だという。
　そして、今回は、この潰れない角パイプの特性を活かし、車両前方にアルミ製の衝撃吸収装置「クラッシュボックス」を装着することにより、衝突初期での衝撃荷重の立ち上げを行ないながら吸収することに成功したとのこと。

　衝撃吸収装置については、花井製作所で開発されたアルミ製引き抜き部材をベースに、光岡にて「オロチ」用としての開発を進め、コンピュータによるシミュレーション解析、単体試験、シャーシ状態での衝突試験により、積層化による最適形状を求めると共に、内部構造の見直しによる衝撃吸収荷重の増加に成功したという。
　特許の出願については、光岡と花井製作所の共同で行なわれた。

　また、この「クラッシュボックス」は、フレーム構造を有するほかの車両にも流用可能であり、衝撃吸収装置として広く汎用可能だという。

　なお、「オロチ」は、年内秋以降の発表・発売に向けて、純国産車にこだわり日本国内での型式取得を目指しているとのこと。

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