同クラスの従来型機体に比べ、燃費とキャビンの広さを格段に向上させた!
ホンダは、ウィスコンシン州オシュコシュ市にて開催されている、世界最大の飛行機の祭典Air Venture 2006に自社開発の小型ビジネスジェット機であるHondaJetを出品、今後同機を量産し航空機市場に新規参入することを発表した。なお、米国に飛行機事業を行う新会社を設立し、2006年秋頃から量産型HondaJetの受注を開始する。
HondaJetには、エンジンを主翼上面の最適位置に配置する、新規開発のOTWEM(Over-the-Wing-Engine-Mount)という革新的なレイアウトを採用。この特許取得技術により高速飛行時の造波抵抗を低減させ、燃費向上を実現した。また、乱流発生を抑える自然層流といわれる形状を、翼や機首デザインに取り入れ、空気抵抗を大幅に低減させる先進的空力設計となっている。
さらにエンジンを主翼上面に配置することで、胴体後端のスペースを客室や荷物室として有効活用することを可能にした。胴体は、クラス最大の胴体内容積と小型軽量性を両立させた。その他、複数の情報を集中表示する高解像度平面デジタルディスプレイを計器類に採用し、操縦系にも最新技術を導入している。
2003年12月3日の初飛行以来、HondaJetプロトタイプは既に累計240時間以上の試験飛行を行い、4万3千フィート(約1万3千m)の最高高度、412ノット(約763km/h)の最高速度を記録している。
ホンダは、今後3〜4年で量産機の認定を取得し、米国にて量産開始、2010年中の第一号機の引渡しを目指す。小型ビジネスジェットの顧客ニーズに高いレベルで応える販売網とサービス網を構築すべく、米国の飛行機メーカー、パイパー・エアクラフト社(Piper Aircraft, Inc.)と業務提携するとのこと。