スバル車の生産ノウハウを取り入れた生産方式を導入

 富士重工業は、航空宇宙カンパニー(栃木県宇都宮市)で製造を開始していた「エクリプス500」量産初号機の主翼を米国エクリプス・エビエーション社向けに、このほど初納入した。

 エクリプス500 は、大量生産による低価格の機体として、また、今後米国などにおいて急増が期待される“エア・タクシー”と呼ばれる新しい航空輸送需要を担う機体として、注目されている6 人乗りの小型ビジネスジェット機。エクリプス・エビエーション社は現在2500 機弱の受注を受けており、本年6 月までに米国連邦航空局(FAA)から型式証明を取得する予定。

同機体の主翼は、エクリプス・エビエーション社で設計されたアルミ製で片翼の長さは約5m。
 富士重工業は構造組立および配管、配線の組付けを担当している。同社はエクリプス500 の量産にあたり、軽量かつ低コスト化の最新技術である摩擦かくはん接合を導入、また、スバル車の生産ノウハウを取り入れた組立のライン生産方式を導入して、航空機の大量かつ低価格の生産を確立しQCD世界トップレベルの航空機工場を目指していくという。