温度管理の難しい生酒を新鮮なまま消費者の元へ

リアルタイムでの温度管理が実現なるか

 日野自動車は、NTTデータ、トッパン・フォームズ、および日本アクセスの4社とともに、マルエツ、吉乃川、末廣酒造の協力のもと、「生酒」流通分野における温度センサ付無線ICタグ、および高精度温度管理輸配送システムを活用した新たな物流サービス構築に向けた実証実験を、2006年3月27日より実施すると発表した。実験期間は3月27日から4月10日までの15日間を予定している。

 医薬品や食料品などの中には、その流通段階において、厳密な温度管理を必要とするものが多くあるが、これまでの流通の仕組みでは、流通段階での温度管理状況を可視化し、確認するのが困難だったという。

 今回の取り組みでは、食料品の中でも特に厳しい品質・温度管理が求められる生酒を対象とし、高精度温度管理輸配送システム、温度センサ付無線ICタグ、及び無線ICタグを活用して、徹底した温度管理を行い、その管理状況を温度履歴情報として可視化し、情報提供プラットフォーム上で随時確認しながら品質を保ったまま消費者に届ける。

 消費者は生酒が蔵元を出荷してから、消費者の手に渡るまでの流通段階で取得した温度履歴、また蔵元のこだわりの生酒情報を、店頭のKIOSK端末で確認することができる。

 これらの仕組みにより、生酒のような、流通段階で厳密な温度管理を必要とする商材の販路拡大に寄与できる物流サービスの構築について、受容性、実用性の面から検証するという。