ダイハツ エッセ
ダイハツ エッセ

インパネはすごくさっぱりとした仕上げであり、いい意味で「軽自動車的」である。ただ最近過剰品質気味だった軽自動車たちを比べると、いささかホッとしないだろうか? 何より、操作性などの使い勝手に重点を置いてくれているところが嬉しい。

ダイハツ エッセ

意外にも「エアコンパネル」や「オーディオ」は専用デザインでインテリアに統一されている。安い価格なのに大したものだ。おかげでまったく安っぽさを感じないで済みそうだ。

ダイハツ エッセ

視線移動を最小限にとどめて安全運転に寄与するセンターメーターを採用。また文字盤が大きく(しかもカワイイ)確認しやすい。エッセのユーザーになり得る「高齢の方」「女性」「運転初心者」などには非常に嬉しい装備と言えよう。このように基本の部分から安全性を考える姿勢は重要なことだろう。

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ヘッドレスト一体式のシートはコストダウンの現われか? ただサイズが大ぶりなので大体の人は「運転しやすい姿勢」をとれるだろう。シート地はさらっとしていて気持ちよく、ボディーカラーに対応したカラーリングもお洒落。また広々した視界は開放感あふれる運転環境を提供してくれる。

ダイハツ エッセ

リアシートの広さは必要十分といった感じ。もちろん大人4人でも十分乗れるだろうが、ミニバン型の軽などに比べればどうしても劣ってしまう。でもエッセの仕様用途や優秀なデザインを考えればそんなことはまったく気にならないし、気にしない人が買うべきだと思う。

ダイハツ エッセ

4AT車、3AT車共にコンベンショナルなフロアシフトレバーを採用。どんな人でもすぐに、気軽に運転することが可能だろう。ただせっかくフロントの足元が広々しているので、オプションでもいいからベンチシート&コラムシフトを取り入れてもらいたい。ユーティリティを重視した今の時代ならきっと人気出るだろう。

ダイハツ エッセ

細かいことながら、スピーカーカバーには音符の飾りが付いていて、遊び心をくすぐってくれる。こんな気配り一つでも、運転は楽しくなってくるものだし、歓迎したい。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

 インテリアはピラーの内側などスチールパネルがむき出しになった部分もあるので安っぽさを感じさせたりするのだが、デザイン的にはけっこう頑張っていて、ボディ色とコーディネートした2トーンカラーのシートを採用したり、象徴的なセンターメーターを採用するなど、エッセならでの個性を感じさせている。スピーカー部分に音符のデザイン処理が施されているのも目新しい。
 ただ低価格車であるだけに、メーターはスピードメーターだけでタコメーターの設定がないなど、削れる部分はしっかり削って作られている。シートもデザインはともかく機能としてはイマイチで、ハイバックシートのヘッドレストは高さが足りないし、後席のヘッドレストはXにしか装備されていない。
 装備に関しても、安全装備のABSを全車ともオプション設定にするのは、軽自動車とはいえ今どきのクルマとは思えない。このあたりは削って欲しくないものだ。

代表グレード
X
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3,395×1,475×1,470
車両重量[kg]
720
総排気量[cc]
658
最高出力[ps(kw)/rpm]
58(43)/7,200
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
6.6(65)/4,000
ミッション
4AT
10・15モード燃焼[km/l]
22.0
定員[人]
4
税込価格[万円]
92.4
発売日
2005.12.19
レポート
松下 宏
写真
和田 清志
取材協力
スタイル インテリア 走り&メカニズム