1月17日、トヨタ/ダイハツから新開発の小型SUVが発表された。

とはいっても先日行われた「東京オートサロン2006」において、すでに「コンパクトSUVコンセプト」として展示されており、実質的には公表済み。しかし、価格やラインアップが公表されたのは今回が初となる。
 
トヨタ ラッシュ/ダイハツ ビーゴ

ダイハツとトヨタの共同開発

トヨタ ラッシュ/ダイハツ ビーゴ

最近流行りのSUVといえば、RAV4やアウトランダーのようなミドルクラスのライトクロカンがメインとなっている。しかし、ジムニーなどの軽SUVの人気も相変わらず高く、高級SUVの王者であるランドクルーザーの人気も相変わらずだ。
そこで、人気の空洞化が続く「コンパクトクラス」のSUV市場へ投入されたのが、このラッシュ/ビーゴとなる。
生産はダイハツが行い、ラッシュはダイハツがトヨタにOEM供給する形式だが、開発にはトヨタも参加している。言わばトヨタ/ダイハツのコラボレーションモデルといえるだろう。

トヨタ ラッシュ/ダイハツ ビーゴ

車名とスタイルは新しいものだが、事実上はトヨタ キャミ/ダイハツ テリオスの後継モデル。トヨタ キャミは地味な存在だったが、発売当初のCMキャラクター「ダンシングベイビー」(奇怪なCGの赤ん坊)が踊る異様なインパクトで注目を浴びたので、CMの記憶だけ残っている人も多いのではないだろうか?

基本的には車体のエンブレムと販売店が違うだけ

さて、基本的には車体のエンブレムと販売店が違うだけのこの2台。
リセールバリューはどうなるだろう。

トヨタ ラッシュ
代表グレード:G(4WD)
車両価格:159.6万円〜195.3万円
リセールバリュー:40%〜51%

ダイハツ ビーゴ
代表グレード:CX(4WD)
車両価格:159.6万円〜190.05万円 リセールバリュー:37%〜49%

*リセールバリューとは*
クルマを再び売る(リセール)時の価値(バリュー)のこと。
新車で買った車が3年後にいくら位の価値が残っているか数値化したもので、高いほど次の乗換え までの価値下落が少なく、お得な乗り換え指標の1つ。

リセールバリューはトヨタ・ラッシュの方が2%ほど高い。
これはラッシュ/ビーゴと同様にトヨタとダイハツが開発し、ダイハツが製造するパッソとブーンの例をみても、トヨタ パッソの方が販売台数も多く人気も高い 。
これは、「トヨタ」のブランドの高さからだろう。

ラッシュ/ビーゴの差は僅差

トヨタ ラッシュ/ダイハツ ビーゴ

しかし、ラッシュ/ビーゴの差は僅差であり、状況次第では両車共に同じ数値となる可能性も十分にある。
というのも一般的なコンパクトハッチバック車と違って、元々の販売台数が少ないため、3年後に中古車市場に出てくる台数も少ないからだ。

ちなみに両車の月間販売目標は
ラッシュ:1500台
ビーゴ:500台
となっている。

トヨタ ラッシュ/ダイハツ ビーゴ

さて、TVCMに目を向けてみると、トヨタ ラッシュのCMキャラクターには俳優の哀川翔さんが起用され、ダイハツ ビーゴには堂本剛さんが起用されている。
はたしてどちらのキャラクターが注目されるのか。
1ヵ月後の受注状況が楽しみだ。

達人プロフィール: CORISM編集部
職業:自動車情報サイト「CORISM」編集部
今ネットで最も注目される(自称)新進気鋭の自動車メディアサイト『CORISM』編集部。07年より日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員にも任命されるなど、着々とメディアとしてのパワーを拡大しつつあるのは確かだ。