ペターも、新井も、マキネンも、吉田も、小泉も登場したプレスカンファレンス

スバル・モーター・スポーツ・プレスカンファレンス2005-2006

 東京屈指の住宅街と言えば二子多摩川。通称ニコタマ。成城、白金と並び品の良いセレブなマダムがゆっくり高島屋SCでお茶などしちゃっていたりする。そんな街。そんな街の雰囲気が一変したのが12月5日の午後のことであった。

 場所は玉川高島屋西館1階イベントホール。集結したのはモータースポーツ関係者と、そのプレス。なにやらバラのマークがあまり似合わない(失礼!)人々が集まった理由は「スバル・モーター・スポーツ・プレスカンファレンス2005-2006」が行われたからである。

 このイベントは、文字通りスバルが今年参戦したモータースポーツの報告を行い、来年参戦するモータースポーツの体制を発表するものである。スバルでモータースポーツといえば、当然のようにWRC(世界ラリー選手権)であるが、このカテゴリーにおいては新井敏弘選手がPCWRCのワールドチャンピオンに輝いたことが報告され、WRCではペター・ソルベルグがシリーズ2位を獲得したことも報告された。
 また、国内ではスーパー耐久シリーズでインプレッサが3年ぶりにST2クラスにおいてシリーズチャンピオンを獲得したことが報告された。

 06年度の体制としては、WRCに参戦するスバルワールドラリーチーム(SWRT)はペター・ソルベルグ、ステファン・サラザン、クリス・アトキンスとの契約を結ぶとも発表した。ラリージャパンより格段に戦闘能力がアップしたインプレッサの進化版が投入されることが決定しているSWRT。来年こそペターがドライバーズチャンピオンを獲得することになるのであろう。

スバル・モーター・スポーツ・プレスカンファレンス2005-2006

左からインプレッサを担当したスバル商品企画本部プロジェクトマネージャーの森氏、SWRTマニュファクチャラー代表の東氏、そしてご存じペター・ソルベルグと、トミ・マキネン。開発主査と、ラリーチーム代表と、現役ラリードライバーと、元ラリードライバー。まったく接点がなさそうだけれど、この4人は思いっきり密接に関係しているという。市販され我々の手元に届くインプレッサも、ペターの手によりドライブされるインプレッサも、それぞれの職域を超え互いに知恵を出しつつ、コラボレートして作られているのだという。誰もが運転していて楽しいスバルのクルマ。その源流は彼らによって作られているのだ。

スバル・モーター・スポーツ・プレスカンファレンス2005-2006

こちらはカンファレンス会場で06年モデルのWRカーの空力についてトミ・マキネンとSWRTマニュファクチャラー代表の東氏が語り合う図。完全なるラリーマシンの開発責任者である東氏と、市販車のテストに携わるトミ。このようにスバルではWRカーだから、グループNだからといった垣根がなく、クルマの開発が行われていく。なお、06モデルのWRカーにて空力デザインには市販車のデザインを統括しているアンドレアス・ザパティナス氏も参加しているのだ。

スバル・モーター・スポーツ・プレスカンファレンス2005-2006

FUJITSUBO hpi IMPREZAを駆りスーパー耐久シリーズST2クラスでシリーズチャンピオンに輝いた吉田寿博選手と小泉和寛選手。スバル独自のシンメトリカルAWDシステムはラリーフィールドだけでなく、サーキットでも類い希なるポテンシャルを発揮してくれるのだ。来年もランサーとの激しいバトルが予想されるが、是非とも栄光を勝ち取って欲しいモノである。