1ST ANNUAL STREET ROD NATIONALS REPORT! VOL.003

 今まではワイルドロッドばかりを紹介してきたが、本来の意味のストリートロッドとは、ニュアンス的には'48年以前のアメリカ車に対し、現代的なパフォーマンスを与えたカスタムカーの事を差す。
 こうしたストリートロッドの制作には莫大な時間と金がかかるので、アメリカではハイソな趣味として確立。人生の成功者や仕事をリタイアした人の趣味のクルマとして、ストリートロッドは富の象徴として輝いている。最近ではディスカバリーチャンネルなどで、ストリートロッドの制作過程を番組として観る事も出来るほどだ。
 つまるところ敷居の高いストリートロッドではあるが、この日本でも美しいストリートロッドを所有している人がいる。けして数は多くないが、長い時間と手間をかけて仕上げられたこれらのクルマは、圧倒的なオーラを持っているのでまさに一見の価値あり。来年のストリートロッドナショナルズまで待てないという人は、12月4日にパシフィコ横浜で開催されるホットロッドカスタムショー(http://www.mooneyes.co.jp/photo/hcs05/)に行く事をオススメ! クルマを改造するという事の奥の深さを存分に味わえるので必見!

1ST ANNUAL STREET ROD NATIONALS REPORT! VOL.003

シボレーのトラックをベースにした美しいストリートロッド。チリの合ったボディパネルに美しい塗装、余計な突起が全て取り払われたスムーズさなど、見所は多い。

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トラックのテールランプは、削りだしたアルミパネルをツライチでインサート。そしてLED化してハイテックな仕上がり。

1ST ANNUAL STREET ROD NATIONALS REPORT! VOL.003

本場アメリカでホットロッドカスタム世界の頂点に君臨する、ボイド・カディントン。そのボイドが'83年に制作した、'32フォード・ステーションワゴン。制作から22年経ってもそのオーラは健在。日本の有名ホットロッドショップ、デュースファクトリーが丁寧に保存している。

1ST ANNUAL STREET ROD NATIONALS REPORT! VOL.003

室内もこのクリーン具合! ステアリングコラムは丸ごとアルミの一品物! メーターパネル、ペダル類、ヒンジに至るまでスキ無しのクォリティ。

1ST ANNUAL STREET ROD NATIONALS REPORT! VOL.003
1ST ANNUAL STREET ROD NATIONALS REPORT! VOL.003

この日会場で一番ヤバイオーラを放っていたのがコレ。ストリートロッドの世界では一番人気の車種、'32フォード・モデルBクーペをベースに、言う事無しのフルカスタム。屋根をチョップ(低く)し、前傾気味にややスラント。ボディ全体もやや前傾気味にセットして、踏ん張りの効いた絶妙姿勢に変化。フェンダーとタイヤの見え方(被り方)の理想を追求した結果、フェンダーラインその物の折り返しを強くアレンジしてセット。見栄えをここまで追求した挙げ句、メカニカル部分も妥協無し。フロントブレーキはなんとブレンボです!