次世代ドライブコントローラ

数々の先進技術に目移り……

 モーターショーといえば、新車の展示ばかりではないのはご存知でしょうか? とくに北ホールに設けられている部品ブースでは先進技術や近未来のテクノロジーに気軽に触れる絶好のチャンスでもあります。
 
 なかでもとくに楽しいのがシミュレータで先端技術を体感できること。各社趣向こらしたシミュレータを用意しているので目移りしまくりです。さすがにメーカーによって出来・不出来はありますが、その辺は無料なのでご愛嬌。今回はそのなかでもワタクシが特に厳選したものを紹介させていただきます。

「ESC」で事故いらず!?

 まずはアドヴィックスの“ESC”のシミュレータを体験。“ESC”とは、ブレーキシステムとエンジン制御システムを制御することでドライバーが事故を未然に防ぐための装置……と説明したところで実に理解しづらい。
 
 小難しいことは置いといてまずはシミュレータを体験しました。まるでスペースシップのようなスコープゴーグルを装着。否が応にも気分が盛り上がります。 
 で、まずはESCが効いてない状態で高速を走ります。設定は首都高速で、行く先々にさまざまな障害があります。最初こそ快調にドライブしておりますが、前方を走るトラックが突然の割り込み!
「おおっ!あぶねーじゃないか!!」
と急ブレーキをかけると、ガクガクブルブルと車体が揺れ、車体がいうことを聞かないままスピン。これが現実なら確実に昇天。
 
 「おっかね〜」と胸をなでおろしつつ、次はESCが効いてるいる状態で再度チャレンジ。今度は無理な割り込みがあっても冷静に対応できまぅ。クルマもスピンしません。な〜るほど、これは事故いらず。安定したドライブが楽しめるといった按配です。
 
 このESCのシミュレータはほかにもBOSCHなどのブースにもあるのでそれぞれの違いを体感するのも楽しいです。

画像センシング技術って?「OKAO Vision」を体験

OKAO Vision

さてお次は、オムロンのブースで画像センシング技術「OKAO Vision」を体験しました。これは顔の形や向きを認識するセンサー。さっそくシミュレータに乗りこみドライブし始めると、よそ見をした途端にピピピーと警告音が。ほかにもカーナビやらカーステなどに顔を向けただけでフロントガラスに、詳細な情報が映し出されるという便利ものなのです。すぐにセンサーが反応してしまうなど発展途上の感が否めなくもないですが、そこは先端技術にに開発段階で触れられるという特権を大いに楽しもうではありませんか。

近未来を体感! “次世代ドライブコントローラ”

次世代ドライブコントローラ

 そして今回廻ったなかでも特に驚かされたのが、東海理化の次世代ドライブコントローラ——ステアリング・アクセル・ブレーキ操作をひとつのコントローラに集約したものである、この操作感覚をシミュレータで体験してみました。
 
 慣れないうちはちと難しいが一度感覚をつかむと片手で運転できてしまうという優れものです。これぞまさに近未来のテクノロジー。実装されるのはまだまだ先だろうが将来的には当たり前のことになるのでしょう。


 以上、ざっと紹介しましたが、ほかにも興味深いテクノロジーがごまんと展示され、どのブースでも入場者が楽しく体験できるように工夫が凝らされています。
乗用車ブースにちょっと飽きたら、北ホールにある部品系ブースに足を運んでみるのもオツですよ。