日産共同の新世代開発シャシーを使用
ルノーは、新型クリオ(日本名ルーテシア)の3代目モデルを発表した。ボディタイプは2代目モデル同様、5ドアと3ドアの2タイプが用意される。
エンジンラインナップは、ガソリン車が1600ccから1200cc、ディーゼルエンジン車が1500ccとなっている。現行型で用意されているホットハッチ「ルノースポール」が積む2リッターエンジンは今のところラインナップされていないようだ。こちらは遅れて登場するのかもしれない。
今回のモデルの大きな特長は日産とのアライアンスの成果にある。具体的にはシャシーの共通化が大きなポイントだろう。両社共同開発のBセグメントシャシー(日産マーチなどが使用)が使われているのだ。とはいえ、車体サイズも異なり、また搭載するエンジンも今のところ日産車とは共通ではないようなので、実際の乗り味は随分と違うことだろう。
ボディデザインも大きく変わった。現行モデルが柔らかな曲線を持つやさしいラインだったのに対し、新型クリオ3はシャープで抑揚のあるダイナミックフォルムを持っていて、写真で見る限り、欧州での好敵手「プジョー206」を意識したような感じも見受けられる。しかしプジョー206などと比べボディは一回り大きく、恐らくは室内空間も随分と余裕があるはずだ。ただしクリオ3では、車幅がほんのわずかばかり1700mmを超えてしまっている。そのまま導入されるとすれば、日本では3ナンバーとなってしまうのだ。税金などは変わりないが、車幅1700mmを超すことの心理的障壁がどの程度出るのかが、実際の日本市場での今後を決めることだろう。
ルノージャポンによれば日本導入の正式な時期はまだ未定とのことだが、06年前期には導入すべく検討中のようだ。輸入車で圧倒的シェアを誇るドイツ車とは、一味違った個性でシェアを伸ばすフランス車勢。この中にあって、新型クリオ3は今後台風の目となる可能性大だ。正規輸入が開始される日を心待ちにするとしよう。