自慢のハイドロが無くても、しっとりとしたシトロエンらしいフットワークは健在。

エンジンはセダン&クーペとも1.6が110馬力、2.0のセダンが143馬力、クーペが180馬力を発生する。

速度や燃料、水温などを表示する透過式インストルメントクラスター。

タイヤサイズは、セダン&クーペとも1.6が205/55R16、2.0が205/50ZR17となる。

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ハイドロが無くたって・・・

 C4ではサルーンとクーペの両方に1.6Lエンジンと2.0Lエンジンの2機種が搭載されている。1.6Lエンジンは両車とも共通だが、2.0Lエンジンはサルーンとクーペでは異なる仕様が用意され、クーペではパワフルな仕様のエンジンが搭載される。トランスミッションはマニュアル操作が可能なシーケンシャルモード付き4速ATが基本で、クーペの2.0L車だけに5速MTが組み合わされている。

 1.6Lエンジンは80kW/147N・mという平均的な実力で、ボディに対して必要十分な実力。特にスポーティな走りが得られるわけではないが、タウンユースを想定したシーンではストレスのない走りを実現する。アップダウンの多いシーンになるともう少しパワーが欲しくなるが、スポーティさを求めるなら2.0Lエンジンの搭載車を選べばいい。

 その2.0Lエンジンはサルーン用の103kW版でも十分な実力。200N・mのトルクにより、常用域で扱いやすいフレキシブルな実力を発揮する。ただ、1.6L車にも共通のことだが、ATが4速というのは今の時代にはちょっと不満を感じる。シーケンシャルタイプでマニュアル操作が可能とはいえ、5速ATが欲しいところだ。

 C4では油圧式ではなく機械式のサスペンションを採用しているが、乗り心地の柔らかさはいかにもシトロエンらしいところ。路面の荒れた部分でもしなやかに乗り越えて柔らかな走りのを感じさせる。

●お勧めグレード

 2.0Lのスポーツエンジンを搭載したモデルには試乗しなかったが、シトロエンらしい雰囲気を味わうならC4のサルーンを選んだらいい。ラグジュアリーな装備が欲しいなら299万円の価格が設定されたエクスクルーシブを選べばいいし、ヨーロッパ車らしいシンプルな仕様のベーシックモデルに乗りたいなら1.6L車を選べばいい。こちら60万円ほど安くなるので、かなり手頃な印象になる。

代表グレード
2.0エクスクルーシブ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,260×1,775×1,480
車両重量[kg]
1,350
総排気量[cc]
1,997
最高出力[ps(kw)/rpm]
143(103)/6,000
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
20.8(200)/4,000
ミッション
4AT
定員[人]
5
税込価格[万円]
299.0
発売日
2005年5月
レポート
松下 宏/オートアクセル
写真
オートアクセル
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