搭載エンジンは1.8Lの自然吸気DOHCと2LのDOHCターボで、1.8Lは電子制御4速ATと、ターボは6速MTと組み合わされる。1.8Lでも不満のない動力性能を発揮するほか、2Lターボは6速MTということもあって、相当にスポーティな走りのフィールとなる。また1.8スポーツと2.0スポーツにはスポーツモードスイッチが設けられ、このスイッチを押すだけでATの変速スケジュール、ショックアブソーバーの減衰力、ステアリングとアクセルのレスポンスなどが切り替わる。
標準モードとスポーツモードのメリハリは、かなりはっきりしていて、たとえばATはスポーツモードでは時速100kmまでを2速ギアでカバーする設定。これなどはもう少し加減しても良いように思うが、ステアリングや足回りなどはちょうど良いくらいだと思う。このあたりは個々のユーザーの好みもあるので、理想をいえば自在に調節できるようにするのが良いかも知れない。
シャシー性能の高さはアストラのハッチバックを受け継いでいる。IDS(インタラクティブ・ドライビング・システム)と呼ぶシャシーシステムは、横滑り防止のESP+やABS、TC(トラクションコントロール)などを総合的に制御するもので、ESPはアンダーステアコントロールロジックなどを組み込んだ最新仕様のものとされている。さらにスポーツ系には連続可変でダンパーの減衰力をコントロールするCDC(コンティニューアス・ダンピング・コントロール)が設定されている。
●お勧めグレード
ターボエンジンを搭載し、スポーティなイメージの2.0スポーツも良いが、6速MTだけの設定だと渋滞の多い日本では選びにくい。トータルで考えて十分な性能がリーズナブルな価格で得られるのが1.8スポーツだ。新型アストラならではの最新のシャシーシステムが手に入るのも魅力だ。