ホイールベースが長くなっても、5ドア同様機敏なハンドリングを見せてくれた。

125馬力ながら、なかなか元気の良い走りを披露。高速巡航も楽々こなす。

エンジンは125馬力を発生する1.8リッターと、200馬力を発生する2リッターターボエンジンの2タイプを用意。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

シャシー性能の高さは5ドア譲り

 搭載エンジンは1.8Lの自然吸気DOHCと2LのDOHCターボで、1.8Lは電子制御4速ATと、ターボは6速MTと組み合わされる。1.8Lでも不満のない動力性能を発揮するほか、2Lターボは6速MTということもあって、相当にスポーティな走りのフィールとなる。また1.8スポーツと2.0スポーツにはスポーツモードスイッチが設けられ、このスイッチを押すだけでATの変速スケジュール、ショックアブソーバーの減衰力、ステアリングとアクセルのレスポンスなどが切り替わる。

 標準モードとスポーツモードのメリハリは、かなりはっきりしていて、たとえばATはスポーツモードでは時速100kmまでを2速ギアでカバーする設定。これなどはもう少し加減しても良いように思うが、ステアリングや足回りなどはちょうど良いくらいだと思う。このあたりは個々のユーザーの好みもあるので、理想をいえば自在に調節できるようにするのが良いかも知れない。

 シャシー性能の高さはアストラのハッチバックを受け継いでいる。IDS(インタラクティブ・ドライビング・システム)と呼ぶシャシーシステムは、横滑り防止のESP+やABS、TC(トラクションコントロール)などを総合的に制御するもので、ESPはアンダーステアコントロールロジックなどを組み込んだ最新仕様のものとされている。さらにスポーツ系には連続可変でダンパーの減衰力をコントロールするCDC(コンティニューアス・ダンピング・コントロール)が設定されている。


●お勧めグレード

 ターボエンジンを搭載し、スポーティなイメージの2.0スポーツも良いが、6速MTだけの設定だと渋滞の多い日本では選びにくい。トータルで考えて十分な性能がリーズナブルな価格で得られるのが1.8スポーツだ。新型アストラならではの最新のシャシーシステムが手に入るのも魅力だ。

代表グレード
アストラ・ワゴン1.8スポーツ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,520×1,760×1,475
車両重量[kg]
1,320
総排気量[cc]
1,795
最高出力[ps(kw)/rpm]
125(92)/5,600
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
17.3(170)/3,800
ミッション
4AT
定員[人]
税込価格[万円]
280.0
発売日
2005年1月20日
レポート
松下 宏
写真
佐藤靖彦
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