メガーヌグラスルーフカブリオレに搭載されるエンジンはハッチバックやツーリングワゴンに搭載されるのと同じ直列4気筒2000ccの自然吸気DOHCで、98kW/191N・mのパワー&トルクを発生する。この数値を見ても分かるように、特にパワフルな実力を発揮するエンジンではない。中低速域のトルク特性を重視したチューニングだ。
カブリオレの車両重量はハッチバックに比べると200?くらい重くなって1500?を超えるから、本当ならもう少し余裕のあるエンジンが欲しいところだが、カブリオレは走りそのものを積極的に楽しむようなクルマではないから、これくらいの動力性能でも問題が生じるようなことはない。
ATはマニュアルモード付きのプロアクティブ4速ATで、意識してレバーを操作して走ることも可能だが、カブリオレでは必ずしもそうした走りは似合わない。ルーフを開けて流して走る爽快感を味わうのが良い。電動ルーフの開閉にはわずか22秒しかかからない。これはスムーズな開閉だ。オープンにしたときにボディ剛性が不足気味に感じられるのは仕方ないところだろう。
グラスルーフカブリオレは単一グレードなのですんなりこれを選ぶことになる。価格設定は世界初のグラスルーフカブリオレということもあってかなり高めで388万5000円。ハッチバックとワゴンの2.0プレミアムが300万円前後であることを考えると、カブリオレがかなり高くなるのは確か。グラスルーフカブリオレに+80万円分の価値を感じられるかどうかが、選択のポイントになりそうだ。希少価値やリセールバリューに関しては文句なしだろう。