直6搭載のマークIIがシックな装いを手にいれた
マークXの登場でマークIIの歴史に終止符が打たれたものばかりだと思われがちだが、そうではない。脈々と受け継がれた伝統はワゴンモデルの、マークIIブリットに受け継がれたのである。
トヨタは、このマークIIブリットに一部改良を加え、全国のトヨペット店(東京地区は東京トヨタでも販売、大阪地区では大阪トヨタで販売)を通じて12月15日より販売を開始した。
今回の一部改良でスポットが当てられたのはエクステリアだ。ヘッドランプエクステンション、フロントグリルをスモーク調塗装に変更するとともに、フロントターンシグナルランプをクリアタイプとし、よりスポーティ感を向上させている。さらに、テール・ストップランプにLEDを採用するとともに、リヤコンビネーションランプを意匠変更するなど、リヤビューの高級感を一層高めている。あわせて特別仕様車2.0iR"LIMITED"、2.0iR Four"LIMITED"についても、同様の改良を施している。
なお、価格は直噴2.5リッター直6エンジンを搭載する2.5iR-Sが312万9000円。
最後に残ったマークII一族。これだけでも往年の名車を知っている人はグラッときてしまうかもしれないが、マークIIブリットには直6の2.5リッターターボが残っているのである。FRで直6ターボを搭載しているモデルは、すでにほとんど無い。ワゴンであるが、走り好きにはお勧めできるであろう1台である。
気になるマークXの存在は? マークIIブリットは買いか?
やはり気になるのは、マークXのワゴン版。せっかくマークIIブリットを買ったが、あっという間に旧型ではちょっとガックリ・・・、というもの。
そこで、マークXワゴンの存在についてリサーチ。なんと、マークXワゴンは存在していたのだ! じゃあ、マークIIブリットを買うのは「待ち」なのか? というと、そうでもない。
今のところ、マークXワゴンは一旦開発が進んだものの、現在では開発が中断されているという。なぜ、開発中断になったのかというと、やはり「出しても売れない」というのが理由なのだそうだ。クラウン同様、ワゴンの需要は大幅に低迷していて、レガシィ・ワゴンのようにバカ売れはしないというのが現状。今のところ、マークXワゴンの開発再開のメドはたっていないという。
というわけで、今のところ急にはモデルチェンジの予定はないマークIIブリット。数少ないFRで直6エンジンを搭載した貴重なクルマでもある。ライバル関係にあったステージアはターボモデルを廃止したこともあり、ある意味オリジナリティが出てきた希少モデルとなった。