搭載エンジンは全車とも3気筒660ccDOHCで、RS系にはターボ仕様のエンジンが、ほかのグレードには自然吸気エンジンが搭載される。駆動方式はFFをベースにフルタイム4WDの設定もある。
自然吸気エンジンも43kW(58馬力)のパワーを発生しており、動力性能の面で不満を感じることはない。
4速ATとのマッチングも上々で、滑らかな走りが可能。タウンユースを中心に使うユーザーには自然吸気エンジンを搭載したXを選べばいいだろう。
この自然吸気エンジンは厳密に言うと2種類がある。排気ガス対策の仕様が異なるためで、XとLでは新しい触媒を採用した低排出ガス仕様車としてグリーン税制の適用が受けられるが、Xリミテッドになると車両重量が増加して新触媒を適用することができず、結果的にグリーン税制の適用が受けられない。このあたりはもうひと頑張りしてターボ車も含めて低排出ガス仕様車に仕上げて欲しいところだ。
47kW(64馬力)のパワーを発生するインタークーラー付きターボ仕様のエンジンを搭載したRS系のモデルは走りに大きな余裕がある。トルクも100N・mを超えており、軽自動車のボディを引っ張るには十分な動力性能といえる。しかもターボ車には電子制御4速ATが組み合わされるが、これがまた素晴らしいデキだ。発進からフル加速したときでも、ほとんどショックを感じさせないで滑らかに変速していく。感激モノのシフトフィールである。
ターボ仕様のモデルも含めて、足回りは全体に柔らかめの印象。このあたりは女性ユーザーのタウンユースを意識した仕上げになっているようだ。
ムーヴラテの価格はベースグレードのLは100万円そこそこかあるが、売れ筋グレードのXは112万3500円。まずまず納得モノの設定といえるだろう。