そもそも「下取り」と「買い取り」って、どう違うの?
その違いを理解しないままクルマを売却すると、損をしてしまうかもしれません。なぜなら、「下取り」と「買い取り」は似ているようで、全く違う意味の言葉だからです。本コラムでは「下取り」と「買い取り」の違い、さらにそれぞれのメリット・デメリットについて紹介します。
思わぬ損をすることがないように、正しく理解しましょう。
「下取り」と「買い取り」って何が違うの?
スマートフォンでたとえてみると……
スマートフォンを機種変更する際、あなたはそれまで使っていたスマートフォンを「下取り」と「買い取り」のどちらにしましたか?
中には人に譲った、そのまま残して手元に置いておいた、捨ててしまったという方もいるかもしれませんが、多くの人が「下取り」と「買い取り」のどちらかを経験しているのではないでしょうか。「下取り」は大手キャリアなどが行っている、新機種購入費用や通信料の割引などに使用できるという仕組みのこと。「買い取り」は家電量販店や買取店などに売り、現金化することです。つまり顧客側から見たイメージで簡単に違いを説明すると、「下取り」は買い替え、「買い取り」は売却となります。
クルマの場合
クルマも同じで、「下取り」とは販売店でクルマを購入する際に、それまで乗っていたクルマを同じ販売店へ売って購入代金の一部に充てることをいいます。下取り価格は一般的に、各社が用意している下取り基本価格を基に、クルマのキズや走行距離などによって減額されていきます。
一方の「買い取り」は、中古車買取専門店などに自分のクルマを売って現金を得ることです。買い取り価格は中古車業者間のオークション相場を基にして、装備やオプションなどの評価が加わって決まります。
「下取り」と「買い取り」のメリット・デメリットは?
もちろん、下取り、買い取りのどちらにもメリット・デメリットがあります。
詳しく見ていきましょう。
下取りのメリット
- 下取りから購入までを一度にできるので、交渉や書類の受け渡しがスムーズ
- 購入したクルマの納車と下取りに出したクルマの引き取りのタイミングを一緒にすることが可能
- 購入価格を値引きできない分、下取り価格で多少補填してくれることがある
- 車種や年式、走行距離にかかわらず下取りしてもらえる
- 決算期やお正月などに行われる下取り強化キャンペーン時は、買い取りより高値になる場合も
下取りのデメリット
- 一般的に下取り価格は買い取り価格よりも低く設定されていることが多い
- 他メーカーのクルマの場合、査定額が下がる可能性あり
- 基本的に価格交渉ができない
- ディーラーオプションやメーカーオプションが評価されない
- 高級なカーナビやカーステレオなどの社外品が搭載されていても評価されない
- 代行費用や査定費用などがかかる(交渉次第でカットされる場合もあり)
「下取り」のメリットは、何よりも手間がかからないこと。納車と中古車の引き渡しなどが同じ販売店で一本化でき、クルマの買い替えがスムーズに行えるのは、特に毎日クルマを使用する人にとって最大の魅力といえるでしょう。
次に、買い取りのメリットデメリットを見てみましょう。
買い取りのメリット
- 下取りよりも高値で売れることが多い
- 人気の装備品などが買取価格にダイレクトに反映される
- 複数の中古車買取業者に査定を依頼して比較できる
- メーカーや車種にかかわらず評価するノウハウがしっかりしている
- 下取りにかかる代行費用や査定費用などがかからない
- 無料の出張査定※や名義変更などの手続き代行もあり、売却が簡単
- 業者によっては代車無料貸出やローン残債など、サービスが充実している
※地域や車両によりお伺い出来ない場合もございます。
買い取りのデメリット
- クルマの購入とセットにできないため、下取りと比べると手間がかかる
- 中古車相場の変動に影響されるので、売却するタイミング次第で査定額が低くなってしまうことがある
「買い取り」は、とにかく少しでも高くクルマを売りたいという人にオススメです。そのためには事前に今持っているクルマの相場を知っておくことや複数の業者へ見積もり査定を依頼してください。手間と時間を要することもありますが、それ以上の価値を得られる可能性を秘めています。
もしクルマの買い替えををする時に少し時間の余裕があるなら、まずは「買い取り」の相場から調べてみてはいかがでしょうか?その上で「下取り」と「買い替え」を比較して選ぶことができれば、クルマを売ってから後悔することもなくなるでしょう。
また、車を売る予定がある人は準備しておくべきことなど、下記の記事も参考にしてみてください。
- written by norico編集部
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クルマのことはいろんなサイトに情報が載っているけど、言葉もわからないから調べるのも大変・・・。「クルマのわからないことを、どんなひとにも、わかりやすく。」をモットーに、いろんなテーマで記事を執筆。norico編集部に取り上げてほしいトピックや質問、ダメ出しなど、随時募集中。