普通自動車免許の取得費用はいくら?目安と安く抑える5つのコツ

普通自動車免許の取得費用はいくら?目安と安く抑える5つのコツ

普通自動車免許の取得費用の内訳や費用を左右する要素、安く抑える方法、費用を払えない場合の対処法を解説します。

普通自動車免許取得にかかる費用目安

普通自動車免許取得費用の説明図

普通自動車免許の取得にかかる費用は、自動車教習所を経る場合で約20万~40万円です。

費用の大部分を占めるのは教習所費用であり、その金額は年々上がっています。総務省の調査によると、2025年2月時点で自動車教習所費用の全国平均価格は31万5,231円でした。

※参考:総務省統計局「小売物価統計調査統計調査」(2025年03月24日発表資料)

免許区分や取得方法、地域で差がある

自動車教習所の費用は、免許の区分や取得方法、入校時期、地域などによって差があります。大まかな傾向は以下の通りです。

  • 免許区分:MTよりAT限定のほうが安い
  • 取得方法:通学より合宿のほうが安い傾向
  • 時期:学校の授業がある時期は安い傾向
  • 地域:地方のほうが安い傾向

各条件で「何万円くらいの差があるか」は、後の章で解説します。

「一発試験」による取得も
現在は殆どの人が教習所経由で免許を取得しますが、教習所に通わず「一発試験」で取得する方法も存在します。一発試験であれば、最低3万円弱で免許の取得が可能です。ただし、学科試験の勉強を自分で進める必要があり、実技の練習もほとんどできないため、合格率は5~10%程度と低いです。

免許取得費用の内訳

ここでは、免許の取得にあたって「どのような費用がいくらかかるのか」を解説します。

自動車教習所費用

冒頭でご紹介したように、免許取得費用の大半を占めるのは自動車教習所の費用です。費用目安は約20万~38万円と幅があります。
以下に、大まかな費用内訳をまとめました。

  • 入学金(約3万~8万円)
  • 学科教習料(約5万~8万円)
  • 技能教習料(約14万~18万円)
  • 教本代(約3,000~4,000円)
  • 高速代(約500~1,000円)
  • 効果測定費用(約2,000~4,000円)
  • 修了検定費用(約3,000~8,000円)
  • 卒業検定費用(約5,000~9,000円)
  • 適性検査代(約2,000~3,000円)
  • 写真代(約1,000円)

合宿で免許を取得する場合は、施設の利用料や食費、交通費が必要です。ただし、合宿免許の施設は一般に地価・物価の安い地域にあり、回転効率も良いので費用が安い傾向があります。

「追加料金」に注意
教習所の費用は、多くの項目をまとめて「30万円」など総額で記載している場合がほとんど。ただし、これは順調に卒業できた場合の金額です。
学科試験や技能試験に落ちると、追加講習や再試験の費用がかかります。また、技能教習のキャンセル料が設けられている場合も少なくありません。

受験料・免許交付料

仮免許や本免許の取得にあたっては、それぞれ受験料や免許証交付料がかかります。費用は以下の通りです。

区分 費用項目 指定教習所 届出教習所 一発試験
仮免許 仮免許受験料(申請手数料) 1,800円 2,950円 2,950円
試験車使用料 0円 1,750円 1,750円
仮免許証交付手数料 1,100円 1,100円 1,100円
本免許 本免許受験料 1,900円 2,500円 2,500円
試験車使用料 0円 800円 800円
本免許証交付手数料
※マイナ免許証なしの場合
2,350円 2,350円 2,350円
合計費用 7,150円 11,450円 11,450円

実は、自動車教習所には「指定教習所」と「届出教習所」の2種類があります。

指定教習所は、公安委員会が指定した教習所です。本免許の学科試験は運転免許試験場で受けますが、その他の試験は教習所で受けます。

一方、届出教習所は教習所側が公安委員会に届出をして運営している教習所です。学科教習が必須でなく教習所費用は安い傾向がありますが、仮免許や本免許の試験は運転免許試験場で受ける必要があります。

届出教習所と一発試験は取得時講習費用もかかる
届出教習所または一発試験を経て免許を取得した場合は、取得時講習も受けなければいけません。講習料は1万7,750円です。

免許取得費用を左右する要素

冒頭でもご紹介したように、普通自動車免許の取得にかかる費用は免許区分や取得方法などによって変わります。特に影響が大きいのが、以下の4つです。

免許区分 ・MTよりAT限定のほうが2~3万円ほど安い傾向
取得方法 ・教習所は通学より合宿のほうが5~10万円ほど安い傾向
・最短で一発試験に合格すれば、取得費用は3万円弱
時期 ・繁忙期と比べて閑散期は5万円前後安い傾向
・4月~6月、10月~11月は特に安い傾向
地域 地価や物価が安い地域は比較的安い傾向
・一方で、車ニーズの大きい地域は高いことも

免許取得費用を安く抑える5つのコツ

普通自動車免許の取得費用を抑えるためには、前章の「費用を左右するポイント」を踏まえて取得時期や方法を工夫することが大切です。

  • コツ①AT限定で取得する
  • コツ②合宿免許で取得する
  • コツ③閑散期を狙う
  • コツ④高校生や学生で取得する
  • コツ⑤割引を利用する

コツ①AT限定で取得する

「どうしてもMT車を運転したい」というこだわりがなく、コストを抑えたいのであればAT限定免許を取得しましょう。

一度AT限定免許を取得しても、後から数時間の教習を受けてMT免許を取得する(AT限定解除)ことも可能です。

コツ②合宿免許で取得する

免許の取得方法として最も安いのは一発試験ですが、合格率も考えて取得するなら合宿がおすすめです。合宿免許なら、繁忙期の3月でも25万円前後で取得できるケースがあります。閑散期はさらにお得になることも多いです。

合宿の期間は概ね2週間程度。予定をしっかり空ける必要はありますが、通学より短期で取得できます。ただし、デメリットもゼロではないので、通学とよく比較して決めましょう。

コツ③閑散期に入校する

前述の通り、4~6月や10~11月といった閑散期であれば、繁忙期と比べて5万円ほど安く免許取得できる可能性があります。

この時期は通学型の教習所でも割引キャンペーンを実施しているケースが多くあるため、合宿での取得が難しい場合も調べてみましょう。

コツ④高校生や学生で取得する

教習所では、高校生や学生に対する割引を展開していることも多いです。社会人になれば「お金も稼いでいるし」と割引が少なくなるので、早めの取得を目指しましょう。

コツ⑤各種割引を利用する

コツ③~④にも関わる部分ですが、教習所によっては以下のような割引を用意しています。

  • 高校生・学生割引
  • 同時入校割引
  • 紹介割引
  • 早期申し込み割引
  • Web申し込み割引など

たとえば「少し遠方にある教習所のほうが安いけど、割引を使えば近くの教習所と費用が変わらない」といったことも考えられます。
教習所を比較する際は、割引についてもよく調べましょう。

免許取得費用を払えない場合の対処法は?

教習所を経て免許を取得するには、少なくとも20万円ほどの費用がかかります。費用準備が難しい場合は、以下の方法を検討しましょう。

対処法①運転免許ローンを組む

運転免許ローンは、その名の通り運転免許の取得費用に充てることを目的としたローンです。
ローンなので審査はありますが、運転免許という特性から、一般的なローンに比べて学生でも審査を通過する見込みがあります。また、支払開始時期を遅らせる制度を有しているケースも少なくありません。

返済期間は最長3~5年程度のケースが多く、月々の返済金額を1万円に抑えられる可能性も充分にあります。

対処法②教習所の分割払いを利用する

教習所費用は入校時に一括払いするのが一般的ですが、教習所によっては分割払いを選択できるケースもあります。

分割回数は、2~4回程度で設定しているところが多いです。また、講習や技能教習ごとに費用を払う「都度払い」を展開している教習所もあります。

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Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!