PHV・PHEV(プラグインハイブリッド車)とは?車種一覧と国産車のおすすめ3選を専門家がご紹介!
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PHV・PHEV(プラグインハイブリッド車)とは?
PHV・PHEV(プラグインハイブリッド車)とは、外部電源から充電できるハイブリッド車のことです。ガソリンとモーターで走行するハイブリッド車と、外部から充電できるEV(BEV/電気自動車)の特徴を併せ持っています。
PHVとPHEVに、意味の違いはありません。以前はトヨタが「PHV」(=Plug-in Hybrid Vehicle)という表現を使っていました。近年は多くのメーカーが「PHEV」(=Plug-in Hybrid Electric Vehicle)と表記しています。
ハイブリッド車とEV(BEV/電気自動車)との違い
PHEVはハイブリッド車より大容量のバッテリーを搭載しており、フル充電すれば50~100㎞ほどモーター走行できます。外部電源からの充電も可能で、ハイブリッド車より環境性能に優れています。
またガソリンエンジンも搭載しているので、EVと違って充電切れを心配する必要もありません。
なお「EV」は電気自動車を指すことが多いですが、広義では「動力に電気を使う車」を意味し、この場合はPHEVなどもEVに含まれます。「動力に電気のみを使う車」として他の車と区別したい場合は、「BEV(=Battery Electric Vehicle)」という表現が使われます。
PHEVのメリットとデメリット
電力で走行するだけでなく、蓄えた電力を外部に供給できるのもPHEVの特徴です。車種によっては自宅など建物への給電もできます。また購入時に国や地方自治体から補助金を受け取れたり、税金面で多くの優遇措置を受けられたりするのもメリットです。
ただし一般に、PHEVの車両価格は同グレードのハイブリッド車より100~150万円ほど高いです。例えばトヨタのプリウスで比較した場合、ハイブリッド車(Z、2WD)は370万円で、PHEV(Z、2WD)は460万円です。
PHV・PHEVの車種一覧
ここでは国産車のPHEVを一覧でまとめるとともに、輸入車の代表車種をご紹介します。
国産車
2023年5月末現在までに、国産車で開発されたPHEVは以下の9車種です。各車種名をクリックすると中古車一覧を確認できます。
※1 一充電走行距離は定められた試験条件での値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)に応じて大きく異なります。
※2 WLTCモード(国土交通省審査値):市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード。
輸入車(外車)
国産車に比べて、輸入車はPHEVの種類が多いです。ただしEVシフトに伴って既に生産を終了したモデルも多数あります。代表車種は以下の通りです。
- メルセデス・ベンツ:E350 de Sports、S550 PLUG-IN HYBRID long(生産終了)
- アウディ:A3 Sportback e-tron(生産終了)
- BMW:330e、530e、i3 REx(生産終了)
- ボルボ:S60 Recharge、V60 Recharge、XC60 Recharge
- ジープ:Wrangler RUBICON 4xe
- MINI:CROSSOVER PHEV
【車の専門家が厳選】PHV・PHEVのおすすめ国産車3選
今回は、国産PHEVでおすすめの車種を厳選してご紹介します。
おすすめ① 三菱「アウトランダーPHEV」
- おすすめポイント : 高い悪路走破性、安心・安全で楽しいドライビング
- おすすめグレード : Pグレード(2代目)
アウトランダーPHEVは、2013年に初代が発売され、2021年に2代目が登場しました。2代目には3列シートの7人乗り仕様も設定され、一充電走行距離も85㎞(WLTCモード)と長距離です。
前後輪を独立してコントロールでき、優れた悪路走破性を誇ります。また後輪側のモーターが高出力で、ベテランドライバーならドリフト走行も楽しめます。
おすすめは現行2代目のPグレードですが、現行モデルは中古車でも高値を維持。一方で初代モデルは中古車価格が下がっており、買い得感があります。特に2017年の改良以降のモデルがおすすめです
おすすめ② トヨタ「プリウスPHEV」
- おすすめポイント : スポーツカーのようなエコカー
- おすすめグレード : Zグレード(3代目)
3代目プリウスPHEVは、2023年に登場しました。従来のプラットフォームを改良しながら、外観デザインやパワーユニットを刷新。システム最高出力は従来型比の約2倍で、0-100㎞/h加速に要する時間も6.7秒とスポーツカー並みです。一充電走行距離は87㎞。ガソリンを使った場合も、世界トップレベルの低燃費性能を誇ります。
中古車では型落ちした2代目の価格が下がり、買い得感が出ています。走行性能は3代目が圧倒しますが、2代目のハイブリッド燃費は30.3㎞/L(WLTCモード)で、3代目をわずかに超えます。一充電走行距離も60㎞と十分な数値です。
おすすめ③ トヨタ「ハリアーPHEV」
- おすすめポイント : 静粛性の高いラグジュアリーSUV
- おすすめグレード : Zグレード
ハイブリッドモデルをベースに、システム出力を大幅にパワーアップしたハリアーPHEV。重いリチウムイオンバッテリーを搭載して重心も下がり、スポーティで力強い走行をします。内外装はハイブリッド車とほぼ同じですが、走行性能はまるで別の車です。
一充電走行距離は93㎞と十分な距離で、ガソリンでの走行に切り替わっても20.5㎞/L(WLTCモード)と優れた環境性能を誇ります。姉妹車のRAV4 PHEVとメカニズムは同じですが、静粛性や乗り心地はハリアーPHEVが大きく上回っています。
【おまけ】PHV・PHEVのおすすめ外国車3つ
外国車でPHEVを選ぶなら、以下の3車種がおすすめです。
BMW
BMW 「330e M Sport」
ジープ
ジープ 「Wrangler RUBICON 4xe」
MINI
MINI 「CROSSOVER PHEV」
330e M Sportはモーターをターボエンジンのように使うスポーツセダンで、人馬一体感を味わえます。中古車だとお買い得で、中古車での購入もお勧めできるモデルです。
Wrangler RUBICON 4xeは、伝統あるデザインと高いオフロード性能を維持しながら、環境性能にも優れています。
MINIといえばキビキビした走りが特徴。CROSSOVER PHEVは電気の力を使い、エンジン車より軽快に走ります。
プラグインハイブリッドは今後増える?これからの動向
日本政府は2035年までに、乗用車の新車販売を100%電動車にする方針です。ただし、この「電動車」にはハイブリッド車やPHEVも含まれ、今後もハイブリッド車やPHEVの販売は継続されます。
PHEVは、BEVと比べて「安価」「ガソリンを使った走行も可能」といったメリットがあります。しかしハイブリッド車と比べると、「集合住宅では充電しづらい」「価格ほどのメリットを感じられない」といったデメリットがあります。そのため現状では、ハイブリッド車が選ばれることが多いです。
それでも電動化へのシフトは進んでおり、今後PHEVの車種が増えれば販売台数も伸びるでしょう。
BEVシフト、急加速中!中古BEVにも注目!
今後はPHEVの販売も伸びるでしょうが、電動化に伴ってさらに伸びると予想されるのがBEVです。
既に海外では急速にBEVシフトが進んでおり、国内でもトヨタが2026年までに10車種のBEVを投入すると発表。ホンダも2040年までにBEV及びFCEV(燃料電池自動車)販売比率をグローバルで100%にすると発表しています。これから車を買うのであれば、BEVやFCEVも選択肢に入れると良いでしょう。
特におすすめなのは、中古BEVです。バッテリー劣化不安などが影響し、中古ではかなりリーズナブルな価格で販売されています。しかし数年落ち程度であれば、バッテリー劣化の不安はほとんどありません。中古BEVは、これからが買い時と言えそうです。
BEVのおすすめ車種
ホンダ
ホンダ 「Honda e」
日産 / 三菱
日産「サクラ」/ 三菱「eKクロスEV」
※こちらの車種は日産「サクラ」
スバル
スバル 「ソルテラ」
BEVというと、走りは滑らかながらも面白みのない印象を受けるかもしれません。
しかしHonda eは先進的なデザインと、走る楽しさを感じられる後輪駆動が魅力です。またサクラやeKクロスEVは、軽自動車とは思えない加速力を誇ります。ソルテラには4WDモデルが用意されており、雪道でも安定感を持って、かつスポーティな走りをします。
PHV・PHEVやBEVを買うならガリバーへ!
車両価格の高さを除けば、PHEVは非常に利便性の高い車です。また今後は未来を見据えて、BEVを購入するのも良いでしょう。どちらも中古であれば、お買い得になっていることが多いです。
ガリバーでは、PHEVやBEVも多く扱っています。販売車両は丁寧に点検・整備を行っていますので、バッテリーの劣化状態が心配な場合もお気軽にご相談ください。
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この記事を執筆・監修した人
- 現在の役職・肩書
(株)コリズム CORISM代表取締役/編集長
「日本カー・オブ・ザ・イヤー」実行委員
- 略歴
自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。