ホンダZR-V(RZ系) VS トヨタRAV4(50系)徹底比較!都会派SUV対アウトドア系SUV対決!

ホンダZR-V(RZ系) VS トヨタRAV4(50系)徹底比較!都会派SUV対アウトドア系SUV対決!

世界的に続くSUVブームの影響で、近年はより細分化された顧客ニーズに対応するモデルが次々に登場。ボディサイズだけでなく、都会派SUVからアウトドア系SUV、さらにはセダンやワゴンとのクロスオーバーSUVなど、多種多様なモデルがラインアップされている。

 

今回は全世界で注目度の高いミドルクラスSUVにフォーカス。スタイリッシュな都会派SUV「ホンダ ZR-V(RZ系)」と、オフロード走行性能に磨きをかけた「トヨタ RAV4(50系)」を徹底比較する。後悔のないクルマ選びに役立ててほしい。

要点:ZR-Vがおすすめな人 POINT

ホンダZR-V(RZ系)がおすすめな人

  • 街中&高速道路中心
  • 走る楽しさや乗り心地重視
  • 燃費性能重視(ハイブリッド車)
RAV4がおすすめな人 POINT

トヨタRAV4(50系)がおすすめな人

  • オフロードや雪道を走ることがよくある(4WD)
  • 荷物をたくさん積む
  • 高級感より、実用性重視
  • 燃費性能重視(ハイブリッド車)

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オンロードでのスポーティな走りにこだわったZR-V

ホンダZR-V(RZ系)の特徴

ZR-V(RZ系)の車両の全景画像

※上図:ZR-V(RZ系)の全景

2023年4月に販売を開始したホンダ ZR-V(RZ系)は、シビックをベースにしたスタイリッシュなクーペスタイルの都市型SUVだ。SUVに求められる「実用性」、最新の安全装備による「信頼感」、個性際立つ「デザイン」、そして「爽快かつ快適な走り」という、あらゆる要素を高次元で融合させることを目指して開発された。

 

ZR-V(RZ系)のパワートレインは2種類を用意。ひとつは「e:HEV(イーエイチイーブイ)」という、2.0L直噴エンジンに2モーター(走行用・発電用)を組み合わせたハイブリッドシステムだ。最大熱効率は41%に達し、燃費性能や排出ガスのクリーン性にも優れる。走行用モーターは最大出力184ps、最大トルク315Nmを発生し、3.0L V6自然吸気エンジンに匹敵する加速性能を誇る。

 

もうひとつが、1.5L直列4気筒直噴VTECターボエンジンである。最高出力178ps、最大トルク240Nmを発揮し、2.4L自然吸気エンジン並みの力強さを実現。高回転域までスムーズに吹け上がるリニアな出力特性が魅力となっている。

 

駆動方式は、2WD(FF)に加え、全グレードに4WD(リアルタイムAWD)を設定。このシステムは前後の駆動力配分を最適化し、雪道などの滑りやすい路面でも優れた走行安定性を確保する。また、ドライブモードはノーマル、エコ、スポーツに加え、ZR-Vとして初となるスノーモードも採用されている。

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ハイブリッド車でも悪路走破を重視したSUV

5代目トヨタRAV4(50系)の特徴

RAV4(50系)の車両の全景画像""

※上図:RAV4(50系)の全景

2019年4月に登場した5代目トヨタ RAV4(50系)の開発コンセプトは、「Robust Accurate Vehicle With 4 Wheel Drive」。これは、“SUVらしい力強さ”と“使用性へのきめ細かな配慮”を兼ね備えた4WD車を意味している。

 

スタイリッシュなデザインが主流となる中、5代目RAV4は直線的でタフなギア感を強調したデザインを採用し、大きな人気を獲得。なかでも、専用フロントグリルやスキッドプレート、リフトアップ感を演出する専用バンパーなどを装備した「アドベンチャー」グレードは、特に支持が厚い。

 

搭載されるパワートレインは、2.0L直列4気筒ガソリンエンジン+CVTと、2.5Lハイブリッドシステムの2種類。駆動方式は2WD(FF)に加え、パワートレインに応じた3種類の4WDシステムを設定している。

 

注目は、ガソリン車用に新開発された「ダイナミックトルクベクタリングAWD」。これは、前後トルク配分に加え、後輪の左右トルクを独立制御する“トルクベクタリング機構”と、不要時には後輪駆動を切り離して燃費を向上させる“ディスコネクト機構”を組み合わせた、当時世界初の技術だった。

 

2020年6月には、最上級モデルとしてプラグインハイブリッド(PHV)モデルを追加。システム最高出力は306psを誇り、EV走行距離は最大95km。満タン&満充電時には、航続距離1,300km以上というロングドライブ性能を実現した。さらに、エンジンを使用せずとも最大1,500W(AC100V)の給電が可能で、利便性の高さも魅力だ。

 

2020年8月の一部改良では、スマートフォン連携が可能なディスプレイオーディオを全車標準装備。また、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故を軽減する「インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポート・静止物)」も全車に標準化され、安全装備が強化された。

 

2021年12月には、アドベンチャーグレードにハイブリッド車を追加。さらに、ヘッドランプやアルミホイールの意匠変更、新色のボディカラー追加などの改良を実施。

 

2022年10月の改良では、PHEVモデルを「RAV4 Z」グレードとしてラインアップに再構成。プリクラッシュセーフティには、交差点右折時の対向直進車や、右左折時の横断歩行者の検知機能が追加されるなど、Toyota Safety Senseの機能を拡張。一部グレードには10.5インチの大画面ディスプレイオーディオ(コネクテッドナビ対応)を設定。デジタルインナーミラーには録画機能を追加し、エアコンにはナノイーXを標準装備するなど、快適性と利便性が一層向上した。

 

さらに2024年11月の一部改良では、グレード構成が整理され、駆動方式は4WDのみとなった。装備面では、人気の高いメーカーオプションだった「ブラインドスポットモニター」「パーキングサポートブレーキ」「ドアミラー足元照明」(いずれもXグレード)や、10.5インチディスプレイオーディオ(アドベンチャー、G“Zパッケージ”、G、Zグレード)が、それぞれ標準装備となった。

 

また、ハイブリッド車では、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセント(非常時給電システム付)を選択すると、ドアや窓を閉めたまま電源コードを車外へ出せる「外部給電アタッチメント」も標準装備され、非常時の利便性がさらに向上している。

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排気量が異なるハイブリッド車。ガソリン車はRAV4優勢

燃費比較

ZR-V(RZ系)の評価は4.0

RAV4(50系)の評価は4.0

 

ホンダZR-V(RZ系)の燃費は以下の通り(WLTCモード)。

車種

2WD

4WD

ZR-V(RZ系)ガソリン車

14.5~14.6km/L

13.9km/L

ZR-V(RZ系)ハイブリッド車

22.0~22.1km/L

21.5~21.7km/L

5代目RAV4(50系)の燃費は以下の通りだ(WLTCモード)。

車種

2WD

4WD

RAV4(50系)ガソリン車

15.2km/L

RAV4(50系)ハイブリッド車

20.3~20.6km/L

RAV4(50系)プラグインハイブリッド車

22.2km/L

ZR-Vに搭載されているパワートレインは、2.0Lエンジンと2モーターを組み合わせたハイブリッドシステム「e:HEV」と、1.5L直列4気筒ターボエンジンの2種類。一方、RAV4のパワートレインは、2.5Lエンジンを用いたハイブリッドおよびプラグインハイブリッド、さらに2.0Lガソリンエンジンの3種類が用意されている。ハイブリッドおよびガソリン車ともに、両車ではエンジンの排気量やシステム構成が異なるのが特徴だ。

 

ボディサイズはZR-VとRAV4でほぼ同等だが、RAV4のハイブリッドシステムに搭載されるエンジンは排気量が0.5L大きい。そのため、同じ4WDモデルで燃費性能を比較すると、WLTCモードでZR-Vが21.5~21.7km/L、RAV4が20.3~20.6km/Lとなっており、ZR-Vのほうがやや優れている。この差は、ZR-Vが500cc小排気量のエンジンを搭載していることや、空力性能の高いボディデザインによるところが大きい。

 

車両重量にも差がある。ZR-V e:HEVの4WD車は1,610~1,630kgに対し、RAV4ハイブリッドの4WD車は1,670~1,700kgと、60~70kgほど重い。ボディサイズの大きさに加え、排気量や車重の違いを考慮すれば、ZR-Vのほうが燃費で上回るのは自然な結果といえる。したがって、両車のハイブリッド車の燃費性能は、ほぼ互角と評価できるだろう。

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快適装備で上回るZR-Vだが、価格面ではほぼ互角

価格比較

ZR-V(RZ系)の評価は4.0

RAV4(50系)の評価は4.0

 

ホンダZR-V(RZ系) と5代目トヨタRAV4(50系)ハイブリッドの最上級グレードの価格は下記の通り。

車種

最上級グレード価格

ホンダ ZR-V e:HEV Z 4WD

445万5000円

トヨタRAV4 ハイブリッドG 4WD

433万2900円

ZR-Vの最上級グレードである「e:HEV Z 4WD」と、RAV4のハイブリッド「G 4WD」との新車価格差は、わずか約12万円。さらに、両車のハイブリッド4WD車におけるエントリーグレード同士を比較しても、RAV4のほうが5,500円高いという、まさに価格がクロスオーバーする関係となっている。

 

なお、RAV4は2024年11月、ZR-Vは2025年5月にそれぞれ一部改良を実施し、商品力が向上している。ここでは、両車の最上級グレードに絞って装備内容を比較する。

 

まず、標準装備されるタイヤサイズは、ZR-Vが225/55R18に対し、RAV4は235/55R19を採用。RAV4のほうが大径タイヤを装着しており、見た目や走行安定性においてアドバンテージがある。

 

快適装備では、ZR-VにはホンダコネクトディスプレイとETC2.0車載器(ナビ連動)をはじめ、12スピーカーのBOSEプレミアムサウンドシステム、運転席&助手席パワーシートを標準装備。さらに、シートヒーターは前席に加えて後席(左右)にも備わる。本革シートやワイヤレス充電器、パワーテールゲート(予約クローズ機能付き)も標準で装備され、快適性・利便性は非常に高い。

 

一方、RAV4も10.5インチのディスプレイオーディオ(コネクテッドナビ対応)PlusとETC2.0ユニットを標準装備。合成皮革のシートは運転席のみパワーシートが標準装備となるが、運転席および助手席には快適温熱シートとシートベンチレーションを搭載。利便性の面では、ハンズフリーパワーバックドア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能付き)が標準装備される。ただし、ワイヤレス充電器(おくだけ充電)は13,200円のオプション設定だ。

 

また、RAV4のみが対応する装備として、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセント(非常時給電システム付き)がオプション(45,100円)で用意されており、非常時の備えとしても優れている。

 

運転支援システムでは、ZR-Vにはホンダ独自の先進運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備。衝突軽減ブレーキ(CMBS)をはじめとした16の機能を搭載し、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)や後退出庫サポートなど、日常の運転を幅広くサポートする。

 

RAV4には、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が標準装備されており、車両・歩行者・昼間の二輪車を検知可能なプリクラッシュセーフティをはじめ、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)、後方接近車両対応のパーキングブレーキ、ブラインドスポットモニター(BSM)など、総合的な安全装備が充実している。

 

ZR-V標準装備で、RAV4に装着されていない主な装備は以下の通り

  • 本革シート
  • リアシートのヒーター機能
  • BOSEプレミアムサウンドシステム

RAV4に標準装備でZR-Vに装着されていない主な装備は以下の通り

  • 運転席&助手席のベンチレーション機能
  • TRAILモード
  • 先読みエコドライブ

ZR-V とRAV4の最上級グレードの価格を比較すると、約12万円ZR-Vのほうが高額だが、快適装備や運転支援機能の充実度はZR-Vのほうがやや上回る。この価格差は、十分納得できるため、価格面ではほぼ互角と言えるだろう。

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徐々に値引き額がアップし始めたZR-V

購入時の値引き術

ZR-V(RZ系)の評価は3.5

5代目RAV4(50系)の評価は4.0

 

ZR-Vは、2023年4月に登場した新型モデルであり、当初は値引き額が渋かった。しかし、発売からそろそろ3年目を迎える現在では、値引き額は徐々に拡大傾向にある。しっかりと交渉すれば、20万円前後の値引きが提示されることも珍しくない。RAV4に加え、スバル フォレスターや日産 エクストレイルなどのライバル車と競合させることで、さらに大きな値引きを引き出せる可能性が高まるだろう。

 

一方、RAV4は2025年11月現在、多くのディーラーで受注が停止されている。これは、新型RAV4へのモデルチェンジ時期に差しかかっており、現在は一部の在庫車のみが販売されているためだ。こうした在庫車に関しては、値引き額が大きくなっているのが一般的だ。

 

ただし、フルモデルチェンジ後には現行型のリセールバリューが下がる傾向があるため、購入を検討するなら、少なくとも40万円以上の値引きを目標にしたい。新型RAV4は価格上昇が見込まれ、さらにデビュー直後は納期が長期化する可能性も高い。現行型の在庫車を狙うか、新型を待つか、判断が難しいタイミングといえる。

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両車ともに機能美を表現。流行りはRAV4のアウトドア系デザイン

デザイン比較

ZR-V(RZ系)の評価は4.0

RAV4(50系)の評価は4.5

 

近年のSUVは、ユーザーニーズの多様化に対応し、ライフスタイルに合わせた選択が可能になっている。その中でも、都会派とアウトドア派という2つのスタイルに大きく分けることができる。

 

都会派SUVであるZR-Vは、クーペのような流麗でスタイリッシュなフォルムが特徴。一方のRAV4は、タフギア感を強調した直線的で無骨なアウトドアデザインを採用しており、同じSUVカテゴリーでもまったく異なる個性を打ち出している。

ZR-V:美しさと高い空力性能を両立したスタイリッシュなデザイン

ZR-V(RZ系)の車両側面の画像

※上図:ZR-V(RZ系)のサイド

ZR-Vの外観デザインは、「GRAMOROUS×ELEGANT」な世界観とSUVらしい力強さを同時に表現。前後に長い楕円体をモチーフに、前端を潔く切り落とすことで、流麗かつ均整の取れた造形を創出。またその力強くグラマラスなプロポーションをベースに台形スタンスと大径タイヤによって安定感を表現している。

ZR-V(RZ系)のフロントフェイスの画像

※上図:ZR-V(RZ系)のフロントフェイス

ZR-Vのフロントビューは、楕円形の先端を大胆に切り落としたような造形とすることにより、独特の個性を生み出している。さらに、フロントグリルを基点に、シャープなラインを放射状に走らせることにより、ボディサイドへの連続性を強調し、クルマ全体としての一体感や塊感を演出。

ZR-V(RZ系)のリヤエンドの画像

※上図:ZR-V(RZ系)のリヤエンド

そしてリアビューでは、下回りにボリュームを持たせた台形スタンスにより安定感と力強さを強調。連続した滑らかな面で構成し、上質な色気も感じさせる。またボリューム感を表現した下まわりは、隆起しリアフェンダーやふくよかなコーナー部との相乗効果によりワイド感を強調している。

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RAV4:随所にテーマのオクタゴンを採り入れたタフさを強調したデザイン

RAV4(50系)の車両側面の画像

※上図:RAV4 (50系)のサイド

RAV4のエクステリアは、「Adventure&Refined(アドベンチャー&リファインド)」をデザインコンセプトに掲げ、「アクティブで力強いワクワク感(Adventure)」と「都会にも映える洗練された雰囲気(Refined)」の両立を追求している。

RAV4(50系)のフロントフェイスの画像

※上図:RAV4 (50系)のフロントフェイス

その造形テーマとして採用されたのが、幾何学形状の八角形(オクタゴン)を90度回転させて組み合わせた「クロスオクタゴン」デザイン。さらに、外観の各所に多角形モチーフを取り入れることで、タフさと安定感を感じさせる個性的なスタイルを表現している。

RAV4(50系)のリヤエンドの画像

※上図:RAV4 (50系)のリヤエンド

このように無骨で力強い印象を前面に出したRAV4のデザインは、近年のSUV市場ではむしろ新鮮に映り、多くのユーザーの支持を集めた結果、ヒットモデルとなった。

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ボディサイズは、ほぼ互角。だが、ラゲッジルームの広さはRAV4優勢

室内空間と使い勝手

ZR-V(RZ系)の評価は3.5

RAV4(50系)の評価は4.0

 

ZR-VとRAV4のボディサイズ、ホイールベース、荷室容量は以下のとおり。

 

ZR-V

ボディサイズ

全長4,570mm×全幅1,840mm×全高1,620mm

ホイールベース

2,655mm

荷室容量

395L(e:HEV)、408L(ガソリン車)

 

RAV4

ボディサイズ

全長4,600(一部4,610)mm×全幅1,855(一部1,865)mm×全高1,685(一部1,690)mm

ホイールベース

2,690mm

荷室容量

542L(デッキボード上段時)

 

ZR-V(RZ系)の内装:運転席の画像

※上図:ZR-V(RZ系)の運転席

ZR-V(RZ系)の内装:後席の画像

※上図:ZR-V(RZ系)の後席

 

ZR-VとRAV4を比較すると、全高には最大で70mmの差があるものの、それ以外のボディサイズはほぼ同等だ。しかし、クーペスタイルを採用するZR-Vと、スクエアなフォルムをもつRAV4では、見た目以上にリアシートの居住性やラゲッジスペースの容量に大きな違いがある。

ZR-V(RZ系)の荷室の画像

※上図:ZR-V(RZ系)の荷室

RAV4(50系)の荷室の画像

※上図:RAV4 (50系)の荷室

たとえば、5人乗りのハイブリッド車で荷室容量を比較すると、ZR-Vが395Lに対して、RAV4は542Lと、その差は実に147Lに及ぶ。キャンプやアウトドアなど、大きな荷物を積むシーンでは、広大なラゲッジスペースを備えるRAV4の利便性が際立つ。

RAV4(50系)の内装:運転席の画像

※上図:RAV4 (50系)の運転席

RAV4(50系)の内装:後席の画像

※上図:RAV4 (50系)の後席

さらに、RAV4ハイブリッドには、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセント(ラゲージ内/非常時給電システム付き)をオプションで装着可能。この装備により、キャンプ時には炊飯器や電気ポットなどの家電製品が使用できるようになるなど、非常に便利だ。加えて、災害時の停電などでは、電源供給車としての役割も果たすため、防災面でも心強い。実用性の高いおすすめオプションと言えるだろう。

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渋滞時のサポートも採用するZR-Vが優位

安全装備&運転支援機能

ZR-V(RZ系)の評価は4.5

RAV4(50系)の評価は4.0

 

RAV4は2019年に登場し、2024年には一部改良が実施された。一方、ZR-Vは2023年に登場した比較的新しいモデルということもあり、運転支援機能を含む予防安全装備は、国産SUVの中でもトップクラスの充実度を誇っている。

ZR-V(RZ系)の内装:インパネデザインの画像

※上図:ZR-V(RZ系)のインパネデザイン

ZR-V(RZ系)の内装:メーターの画像

※上図:ZR-V(RZ系)のメーター

ZR-Vには、16の機能がパッケージ化された先進安全運転支援システム「Honda SENSING」が全車標準装備される。前方には、約100度の有効水平画角を持つフロントワイドビューカメラと、高速画像処理チップを組み合わせて対象物の検知精度を高めている。また、前後バンパーにはそれぞれ4カ所のソナーセンサーが配置され、近距離の壁やガラスといった障害物を高精度で検知。ペダルの踏み間違いによる誤発進や衝突の回避をサポートしてくれる。

RAV4(50系)の内装:インパネデザインの画像

※上図:RAV4 (50系)のインパネデザイン

一方のRAV4も、8つの機能を組み込んだ予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備。さらに上級グレードには、後方接近車両に対応したパーキングサポートブレーキや、ブラインドスポットモニター(BSM)も標準装備されている。

RAV4(50系)の内装:メーターの画像

※上図:RAV4 (50系)のメーター

両車ともに高水準の安全装備を備えているが、ZR-Vは「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」を標準装備している点が注目だ。これは渋滞時の低速走行において先行車に追従しながら、車線の中央をキープするようにステアリング操作を自動でアシストしてくれる機能で、渋滞時の運転負担を大きく軽減する。したがって、渋滞シーンでのサポート性能においては、ZR-Vのほうが一歩リードしていると言えるだろう。

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オンロードで爽快な走りのZR-V。オンオフ問わないオールマイティな走行性能のRAV4

走行性能の比較

ZR-V(RZ系)の評価は4.0

RAV4(50系)の評価は4.0

 

両車のエンジンの最高出力、最大トルク、車両重量は以下のとおり

【ZR-V】

1.5Lガソリンターボエンジン

  • 最高出力178ps/最大トルク240Nm
  • 車両重量1,460 kg~1,540kg

ハイブリッド用2.0Lエンジン

  • 最高出力141ps/最大トルク182Nm
  • モーター 最高出力184ps/最大トルク315Nm
  • 車両重量1,560 kg~1,630kg

 

【RAV4】

2.0Lガソリンエンジン

  • 最高出力171ps/最大トルク207Nm
  • 車両重量1,570 kg~1,630kg

ハイブリッド用2.5Lエンジン

  • 最高出力178ps/最大トルク221Nm
  • モーターフロント最高出力120ps/最大トルク202Nm
  • リアモーター最高出力54ps/最大トルク121Nm
  • システム最高出力 222㎰(E-Four)
  • 車両重量1,670 kg~1,700kg

ZR-V e:HEVは、2.0Lエンジンで発電し、最高出力184ps・最大トルク315Nmを発生するモーターで駆動するハイブリッドシステムを搭載。一方、RAV4ハイブリッド(E-Four)のシステム最高出力は222psと、スペック面ではRAV4が上回っている。

 

RAV4はZR-Vよりも車両重量がやや重いものの、E-Four(電動4WD)システムにより後輪にもモーターを搭載。これが後方から車体を押し出すような加速感を生み、実際の走行フィールではRAV4ハイブリッドのほうがより力強く感じられる場面が多い。

 

一方で、ガソリン車においては、ZR-Vが優位だ。ZR-Vは最高出力178ps・最大トルク240Nmを誇る1.5Lターボエンジンを搭載し、車両重量も軽いため、アクセルを踏んだ際の反応がシャープで、よりダイレクトな加速感を味わえる。総じて、パワーウエイトレシオやレスポンスの面では、ガソリン車同士で比べた場合、ZR-Vの方が力強く感じられるだろう。

ZR-V:低いシートポジションでクルマとの一体感が味わえる希有なSUV

ZR-V(RZ系)のエンジンルームの画像

※上図:ZR-V(RZ系)のエンジンルーム

ZR-V(RZ系)のハイブリッドモデルに試乗してまず感じられるのは、2.0Lハイブリッドシステム「e:HEV」の高い静粛性と、滑らかで力強い加速性能の魅力だ。市街地では、モーターのみでの走行領域が従来比で約20%拡大されており、多くのシーンでEV走行が可能となっている。EVモードからハイブリッドモードへの切り替えも非常にスムーズで、エンジンの始動がほとんど意識されないほど静かだ。

 

ZR-Vの走行性能が最も際立つのは、カーブが連続するワインディングロードだろう。全高が高めのSUVでありながら、重心の高さを感じさせない安定感に優れたコーナリング性能を披露。ステアリングの応答性も高く、軽快な走り味はミッドサイズSUVの中でもトップクラスといえる。

 

さらに、走行中の静粛性や乗り心地も上質で、快適性の面でも非常に高いレベルに仕上がっている。それでいて、最低地上高は190mmを確保しているため、キャンプ場や未舗装路などのラフロードでも安心して走行可能。オンロード・オフロード両方の走行シーンに対応できる、バランスの良さがZR-Vの大きな魅力といえるだろう。

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RAV4:悪路走破性とオンロードでの優れたハンドリングを両立

RAV4(50系)のエンジンルームの画像

※上図:RAV4 (50系)のエンジンルーム

RAV4は、トヨタのクルマづくり改革「TNGA(Toyota New Global Architecture)」の一環として開発され、当時最新のGA-Kプラットフォームを採用。低重心かつ高剛性なボディ構造により、車両全体の基本性能が大幅に向上している。

こうした土台の進化により、RAV4はオンロードでも質の高い走りを実現。やや硬めの乗り心地ではあるものの、キビキビとしたハンドリング性能が際立ち、ワインディングロードでも軽快な走行フィールを味わえるのが魅力だ。

ガソリン車には「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を採用。これは後輪のトルクを左右独立で制御する「トルクベクタリング機構」により、旋回時の車両安定性を高めるもので、ハイブリッド車に比べてさらに俊敏な挙動を実現している。

 

一方、RAV4ハイブリッドは、2.5Lエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。高い静粛性と滑らかな加速性能が最大の特長であり、快適な車内空間を提供する。後輪を電動で駆動する「E-Four(電気式4WD)」は、アクセルを踏み込んだ瞬間に後輪モーターが素早くトルクを発生させ、後方から押し出されるような力強い加速感をもたらす。

 

また、E-Fourの後輪モーターは従来より高出力化されており、従来は滑りやすい路面での補助的役割に留まっていた4WD機構が、悪路走破性にも貢献するレベルに進化している。

ガソリン車の4WDモデルは、悪路走破性という点ではハイブリッド車を上回る。ただし、2.0Lエンジンは高回転時にエンジン音がやや大きくなる傾向があり、この点が若干のマイナス要素となる。

 

総合的に見ると、ZR-Vは主に市街地や高速道路といったオンロードでその魅力を最大限に発揮する“都会派SUV”。対してRAV4は、オンロードでの快適性や走行性能はZR-Vに一歩及ばないものの、悪路走破性においては優位性がある。街乗りを中心とするのであればZR-Vが最適だが、キャンプやアウトドアなどで悪路を走る機会が多い場合は、RAV4が頼もしい選択肢となるだろう。

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リセール狙いならRAV4!ZR-Vは早めの決断がカギ

8.リセールバリュー比較

ZR-V(RZ系)の評価は4.0

RAV4(50系)の評価は4.5

*中古車相場は2025年11月調べ

 

ホンダZR-V(RZ系)e:HEV Z(FF)

  • 中古車相場2023年式:約310~370万円
  • 当時の新車価格比:約79~95% 

トヨタRAV4(50系)ハイブリッドG(4WD)

  • 中古車相場2023年式:約370~430万円
  • 当時の新車価格比:約86~100% 

近年は、アウトドアテイストのデザインを持つSUVが人気を集めており、その影響からZR-Vのリセールバリューはやや低めになると予想されていた。しかし、実際には想像以上に高値で推移しており、2年落ち(2025年時点)でも新車価格に近い水準を維持している。

ただし、現在のSUV人気の中心は依然としてアウトドア系デザインであるため、ZR-Vのリセールバリューが今後下落に転じる可能性は否定できない。もし売却を検討しているのであれば、早めの決断が賢明だ。また、ZR-Vは都会派SUVとして開発された背景もあり、中古市場ではFF(前輪駆動)モデルの流通が多い点も特徴的である。

一方、RAV4はそのアウトドア志向のデザインと使い勝手の良さから、極めて高いリセールバリューを誇っている。すでに次期新型RAV4の情報が公開され、フルモデルチェンジを目前に控えているにもかかわらず、2年落ち(2025年比)の中古車でも新車価格に近い水準を維持しており、その人気の高さがうかがえる。

 

一般的に、新型モデルの登場後は旧型のリセールバリューが大きく下がる傾向にある。しかし、現行RAV4(50系)は中古市場での人気が根強く、さらに次期型は価格が大幅に上昇すると予測されているため、旧型の価値が大きく下落しない可能性も高い。中古車価格はやや高めだが、リセールバリューも高いため、短期間での乗り換えを視野に入れるなら、中古車での購入にも十分なメリットがあるだろう。

SUVで何をするかが重要

9.まとめ・総合評価

都会派SUVとして、オンロードでの乗り心地や静粛性、ハンドリング性能などを重視したのがZR-V。一方、RAV4はオフローダーとしての高い走行性能と、アウトドアレジャーでの使いやすさに重点を置いている。

同じSUVでありながら、両車は目指す方向性が明確に異なる。そのため、購入を検討する際には、「自分がこのクルマをどんな用途で使うのか?」をしっかりと見極めることが重要になる。

 

両車に共通するハイブリッドモデルのメリットとしては、やはり優れた燃費性能が挙げられる。都市部の渋滞や長距離ドライブにおいても、経済性の高さが実感できる点は、ハイブリッド車ならではの大きな魅力だ。

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ホンダZR-V(RZ系)

トヨタRAV4(50系)

総合得点(40点満点)

31.5

33.0

1.燃費

4.0

4.0

2.価格

4.0

4.0

3.購入時の値引きしやすさ

3.5

4.0

4.デザイン

4.0

4.5

5.室内空間と使い勝手

3.5

4.0

6.安全装備

4.5

4.0

7.走行性能

4.0

4.0

8.リセールバリュー

4.0

4.5

ホンダZR-V(RZ系)価格

グレード

2WD

4WD

X

3,284,600円

3,504,600円

Z

3,884,100円

4,104,100円

e:HEV X

3,634,400円

3,854,400円

e:HEV Z

4,235,000円

4,455,000円

トヨタRAV4(50系)価格

グレード

2WD

4WD

2.0 X

3,237,300円

2.0 G

3,694,900円

2.0 アドベンチャー

3,713,600円

2.0 G “Zパッケージ”

3,865,400円

ハイブリッド X

3,859,900円

ハイブリッド アドベンチャー

4,331,800円

ハイブリッド G

4,332,900円

プラグインハイブリッド Z

5,661,700円

ホンダ ZR-V(RZ系)燃費、ボディサイズなどスペック

代表グレード

e:HEV Z 4WD

ボディサイズ

全長4,570mm × 全幅1,840mm × 全高1,620mm

ホイールベース

2,655mm

最低地上高

190mm

最小回転半径

5.5m

車両重量

1,630kg

エンジン型式

LFC型

エンジンタイプ

直列4気筒DOHC

総排気量

1,993cc

最高出力

141ps(104kW)/6,000rpm

最大トルク

182N・m(18.6kgm)/4,500rpm

モーター型式

H4

モーター最高出力

184ps(135kW)

モーター最大トルク

315N・m(32.1kgm)

WLTCモード燃費

21.5km/L

電力用主電池

リチウムイオン電池

駆動方式

四輪駆動(4WD)

サスペンション

前:マクファーソン式/後:マルチリンク式

タイヤサイズ

225/55R18

トヨタ RAV4(50系)燃費、ボディサイズなどスペック

代表グレード

ハイブリッドアドベンチャー 4WD

ボディサイズ

全長4,610mm × 全幅1,865mm × 全高1,690mm

ホイールベース

2,690mm

最低地上高

195mm

最小回転径

5.7m

車両重量

1,700kg

エンジン型式

A25A-FXS型

エンジンタイプ

直列4気筒DOHC

総排気量

2,487cc

最高出力

178ps(131kW)/5,700rpm

最大トルク

221N・m(22.5kgm)/3,600~5,200rpm

システム最高出力

222ps

フロントモーター型式

3NM型

フロントモーター最高出力

120ps(88kW)

フロントモーター最大トルク

202N・m(20.6kgm)

リアモーター型式

4NM型

リアモーター最高出力

54ps(40kW)

リアモーター最大トルク

121N・m(12.3kgm)

WLTCモード燃費

28.2km/L

電力用主電池

ニッケル水素電池

駆動方式

四輪駆動(4WD)

サスペンション

前:マクファーソンストラット式/後:ダブルウィッシュボーン式

タイヤサイズ

235/55R19

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員